芸能人が本を出版することは珍しいことではない。特にお笑い界では、実写映画化もされた『火花』で芥川賞を受賞したピースの又吉直樹や、画力で注目を集め絵本作家としてデビューしたキングコングの西野亮廣など類まれな才能を見せる芸人も少なくないが、逆に全く手ごたえを得られなかった人もいる。ドランクドラゴン鈴木拓は2015年に自著を出版しているが、全く売れなかったという。

今月22日に放送された『アッパレやってまーす!』(MBSラジオ)の中で、自らが書き上げた処世術本『クズころがし』が「古本屋で売られていた」とリスナーから報告を受けた鈴木拓。「あの本はどれぐらい売れたのですか」という質問に対し、「多分400(冊)くらいじゃないですか」と回答、全くの不発だったことを明かした。

『クズころがし』は、バラエティでの振舞いや独特なキャラクターが批判の的となり何かと嫌われることも多かった鈴木が、“炎上”を涼しい顔でやり過ごし「どんなに嫌われてもそこそこ成功する」ための秘密を記載した一冊。出版時は100人限定のサイン&握手会も開催したが、実際に来たのは15人。その中でスタッフが8人だというから、実質7人しか参加しなかったということになる。

当時の売れ行きを「余って、余って」と振り返った鈴木、よゐこの有野晋哉から「クズ転がせてないじゃない」とツッコミを受けると、「はい」と明確に肯定。「出版社が“二度と鈴木さんとはもう組まない”ってハッキリ言ってました」と、あまりの売れなさ具合に出版社からも見放されたことを暴露した。

苦労して書き上げた渾身の一冊を「面白いくらい売れなかった」と嘆いた鈴木だったが、意外にもネット上でのレビューは評価が高い。本人は「いいって人しか(レビューを)やってないんじゃないですか?」と自虐気味に語ったが、その内容に感銘を受けた人がいるのは事実のようだ。
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)

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