チャンピオンズリーグ(CL)グループB第3節、PSVvsトッテナムが24日にフィリップススタディオンで行われ、2-2のドローに終わった。

▽今大会初勝利を目指すPSVトッテナムによる一戦。バルセロナインテル相手に連敗も国内リーグでは開幕9連勝と圧倒的な強さを誇っているPSVは今回の一戦に向けてロサーノやルーク・デ・ヨング、守護神ズートら主力を揃って起用した。

▽一方、同じくCLでは連敗中もプレミアリーグでは4連勝中と好調を維持するトッテナム。今回の一戦ではアルデルヴァイレルトやダビンソン・サンチェスエリクセンアヤックス出身選手たちが先発に名を連ねた。

▽立ち上がりからトッテナムがボールを保持する展開が続く。開始4分には右サイドを駆け上がったトリッピアーからのグラウンダーのクロスにソン・フンミンが反応も、ここは相手DFに寄せられて開始早々の先制点とはならず。さらに15分にはボックス左でデンベレからパスを受けたケインのシュートで相手GKズートを脅かすと、このプレーで得たCKの流れからトリッピアーのクロスを再びケインが頭で合わすが、これは枠の左上角を叩く。

▽一方、守勢が続くPSVは自陣深くで奪ったボールをマレンとロサーノの快速ウイングに預けてサイドを起点にロングカウンターでチャンスを伺う。すると30分、D・サンチェスのバックパスを受けたアルデルヴァイレルトに猛然とプレッシャーをかけたロサーノが高い位置でボール奪取。そのままボックス内に持ち込むと、右足のシュートは必死に戻ったアルデルヴァイレルトのブロックに遭うもこれが絶妙なループシュートの形となってゴールネットに吸い込まれた。

▽痛恨のミスからロサーノにCL初ゴールを献上したトッテナムはすぐさま反撃を開始。34分には右CKの流れからアルデルヴァイレルトのシュートをGKズートが弾いたこぼれ球をD・サンチェスがゴール右隅に流し込む。しかし、オフサイドポジションに居たケインが全くプレーに関与していないにも関わらず、オフサイドを取られる不可解な判定でゴールは認められず。

▽だが、すぐさま気持ちを切り替えたアウェイチームは39分、左サイドソン・フンミンからペナルティアークのエリクセンと繋ぎ、エリクセンがボックス右へ走り込むトリッピアーへ絶妙なスルーパス。ここでイングランド代表DFのマイナスの折り返しを中央のルーカス・モウラがシュートすると、相手DFにディフレクトしたボールがネットを揺らす。その後、前半終了間際にはペレイロのクロスバー直撃のシュートでピンチを招くもアウェイチームが追いついて前半を終えた。

▽迎えた後半、試合勘を完全に取り戻したエリクセンを起点に相手を押し込むトッテナムは53分にエリクセンの強烈なミドルシュートで相手ゴールに迫る。すると直後の54分、ボックス手前左でソン・フンミンとの細かいパス交換で左サイドのスペースへ飛び出したエリクセンが左足で絶妙なクロスを供給。これをファーサイドケインが冷静に頭で合わせ、絶対的司令塔とエースのホットライン開通で逆転に成功した。

▽早い時間帯の勝ち越し点で完全にリズムを掴んだトッテナムは攻守にホームチームを圧倒。再三の決定機を作って3点目に迫る。さらに64分にはルーカスを下げて絶好調のラメラを投入。65分にはトリッピアーのFKをケインが頭で枠に飛ばすが、これは相手GKズートのビッグセーブに阻まれる。さらに73分にはカウンターからケインのラストパスをボックス右で受けたラメラが右足でシュートも今度はクロスバーに阻まれる。

▽追加点こそ奪えないものの危なげない試合運びが続くトッテナムだが、79分に痛恨のアクシデント発生。中盤での不用意なボールロストからロサーノに完璧に抜け出されると、ボックス外に飛び出したGKロリスがスライディングでクリアを試みるが、ボールに触れずにロサーノと交錯。このプレーロリスレッドカードが掲示される。この退場を受けてソン・フンミンを下げて控えGKフォルムが緊急投入される。

▽そのフォルムは投入直後のファーストプレーで相手の決定的なFKを阻止するが、87分には自陣で与えたFKの流れからロサリオの当たり損ねのシュートをゴール前のデ・ヨングにうまくワンタッチでコースを変えられて同点ゴールを許す。10人といえども勝ち点3が必須のトッテナムは試合終盤にかけて決死の猛攻に出るが、ケインに訪れた幾つかの決定機を決め切ることはできず。試合はこのまま2-2でタイムアップ。守護神の退場が響いたトッテナムPSVと勝ち点1を分け合う痛恨の結果となり、グループステージ突破がいよいよ厳しくなった。

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