〇三河 94 ‐ 71 富山●
(三河通算成績 3勝5敗)

 「オフェンスは水物、今年はディフェンスをしっかりやろう」と言うテーマを掲げ、71年目の名門を率いるヘッドコーチ(HC)・鈴木貴美一。

リーグ屈指の攻撃力を持つ富山と、歴史的に手堅い、ディフェンスに重きを置く三河の対決は、終わってみれば今季最多得点94得点で三河の大勝。今季から新加入、元NBAのジェームズ・サザランドが内からは豪快なダンク、外からは繊細な3ポイントを決め続け36得点。特に2Qの10分だけで21点と大暴れ。

 チーム創設71年目の歴史の中で、「記憶にない」(チーム関係者)と言う開幕5連敗を喫した後、中地区首位の富山を攻守にわたり圧倒。中地区序盤戦の天王山を制して3連勝。

今年から「新体制」となった名門チームの歯車がかみ合いだした。

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「攻撃は水物」 ディフェンス重視も終わってみれば最多の94得点

 三河今季初のホームでのナイトゲーム「ASLEEP DAY」BURN THE BLUE NIGHT。初代「シーホース三河PR隊長(代理)」の高柳明音さん (SKE48)が今季初めて来場。チアリーダー「Super Girls」 もハロウィンの可愛い仮装で登場して「水曜シーホース」を盛り上げた。

この日、三河の2ポイント成功率は70%。「今年は守りをしっかりやる」と言う三河ディフェンスはリーグ屈指の攻撃力を持つ富山オフェンスを対策通り封じた。

三河はサザランドの他にも、バッツが11得点9リバウンド4アシストと39分間ゴール下を守り抜くと、金丸12得点、桜木9得点11リバウンド7アシストとオフェンスを牽引。途中出場の西川、村上、狩俣もそれぞれの役割を果たし、チームと観客が一丸となって、中地区首位の富山グラウジーズから「大きな一勝」(鈴木HC)を掴んだ。

1Q 三河25–15 富山


堅守と三河らしいオフェンスで二桁リード

スターティング5は、#5バッツ、#14金丸、#24加藤、#32桜木、#46生原。

#5バッツが富山#34スミスとの重量級対決で上回り、2連続で#34スミスのゴール下のシュートを阻止すると、オフェンスでもファストブレイクからバスケットカウントを獲得してチームに勢いを与える。
その後も「緩急をつけたシーホースバスケット」(鈴木HC)を展開し、#14金丸が連続得点で6点をマークして抜け出すと、#5バッツのリバウンド、#4狩俣の3Pシュート、#32桜木のジャンプシュートでリードを二桁に広げる。

2Q 三河48–27 富山 (三河23–12 富山)

サザランド 21得点の大暴れ

スタートは、#0サザランド、#4狩俣、#5バッツ、#14金丸、#32桜木。

#0サザランドが連続3Pシュートを皮切りに、ターンアラウンドシュートや#32桜木や#5バッツとのコンビネーションで得点を量産。この10分で21点と手がつけられない大暴れを見せる。守っては、リーグ最多得点の富山をわずか12点に抑えて、三河48–26 富山と大量リードを奪う。

3Q 三河75–53 富山 (三河27–26 富山)

西川、村上がオフェンスを加速

スタートは、#5バッツ、#12西川、#14金丸、#32桜木、#46生原。

22点ビハインドの富山は#0ライオンズ、#11宇都を中心に攻勢をしかけるが、三河も#12西川がドライブで果敢にアタックして一歩も引かない。さらに#8村上がオフェンスをテンポアップさせ、アーリーオフェンスから#0サザランドダンクを演出すると、自らもファストブレイクを決めて会場を沸かせる。激しい打ち合いを制した三河が、リードを拡大して最終Qを迎えた。

4Q 三河94–71 富山 (三河19–18 富山)

中地区首位を走る富山に大勝、ホーム3連勝を飾る

スタートは、#0サザランド、#5バッツ、#8村上、#9森川、#12西川。

序盤は得点が伸びず、富山に#9水戸の3Pシュート、#7阿部のバスケットカウントなどで13点まで点差を縮められる。#32桜木をコートに戻すと、オフェンスにリズムが生まれ、#14金丸、#0サザランド、#4狩俣の得点で再びリードを広げて23点差勝利。全てのQで富山を上回り、一度もリードを許すことなく中地区首位の富山に完勝。連勝を3に伸ばした。

〇三河 94 ‐ 71 富山●
(三河通算成績 3勝5敗)
入場者:2,170人

■ 鈴木 貴美一 ヘッドコーチ 試合後コメント

 今日は富山さんがこの7ゲームで点数を取っていましたし、リバウンドも強いというデータが出ていて、
「ディフェンスをしっかりがんばらないと彼らの思うようなバスケットボールをやられてしまう。」と言う中でディフェンスを重要視した結果が、いい形でオフェンスに繋がってよかったと思います。まだまだ駄目なところもありますが、今日は出ていく選手全員がいい働き、自分の役割をしっかりしてくれたことがよかったと思います。富山さんは新しいメンバーがいる中で、調子が良くすばらしいチームなので、しっかりディフェンスをして勝てたことが選手にとっても自信になったと思います。

■ #0ジェームズ・サザランド ヒーローインタビュー

ー今日の勝利おめでとうございます。
アリガト(日本語)

ー前回のSR渋谷戦に続けて2試合連続のヒーローインタビューですがいかがですか?
いい気分です。
チームメイト・ファンのみなさんがいなくては出来ませんでした。「ブルーエナジー」をありがとうございました。

ー試合を振り返っていかがでしたか?
スタートからいいペースからバスケットができました。
自分も含めベンチからスタートしたメンバー全員、モリ(#9森川選手)ニシ(#12西川選手)マサ(#4狩俣)などがいい仕事をしたのかなと思います。

ー途中出場で36得点。この数字いかがですか?
数字よりも勝てたことが嬉しいです。

ーファン・ブースターの皆さまに一言。
水曜日の夜に素晴らしい応援・エネルギーをありがとうございました。

■ #5 アイザック・バッツ 選手 ヒーローインタビュー

ー今日の勝利おめでとうございます
ありがとうございます。(日本語)

ー今日の試合を振り返っていかがですか?
富山さんは多く得点を取っているので、今日は激しい試合になるとわかっていたので、それに対してディフェンスをしっかり頑張れた試合だと思います。

ー今日は11得点、9リバウンド、4アシスト、1ブロックショット。39分56秒の出場でした。疲れはないですか?
自分は疲れていないです。皆さん、水曜日の夜、仕事後のお疲れのところ来ていただいてありがとうございます。自分は大丈夫です。

ー今日はバスケットをしている多くのお子さんもいると思います。自分より大きな選手とプレーするときはどんなことを意識しますか?
彼は大きいことはわかっていたので、しっかりハードにプレーすることを意識して、チームとしてもハードに戦えたと思います。

ブースター・ファンの皆さまにひとこと。
水曜日の夜にお疲れのところ来てくれてとても嬉しく思っています。これからチームはどんどん良くなっていくので、我慢強くこのチームを応援し続けてください、お願いします。
ありがとうございます。(日本語)

■富山グラウジーズ  ドナルド・ベック ヘッドコーチコメント

 三河さんに関しては、勝利をおめでとうございます。今の所シーズンでベストの試合だったのではないでしょうか。
ただ、自分たちとしては、一番悪い試合だったのではないかと考えています。
#0サザランド選手のところに少しやられてしまったところ、ディフェンスのところでやられたのではないかと思います。
オフェンスのところも、パーセンテージもよくないですし、リバウンドのところも欠けていたのではないかと思います。
ディフェンスとオフェンスのコンビネーションが悪かったので、こういった結果になったのではないかと思います。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

71年目の名門チーム、Bリーグ中地区序盤の天王山を制す 「記憶にない」開幕5連敗から3連勝