少し肌寒くなると、温かい食べ物で体を温めたくなるなるのは日本人も中国人も同様のようだ。中国メディアの今日頭条は23日、中国でも人気のある「中国風おでんと日本のおでんの違い」を紹介する記事を掲載した。

 中国のおでんは「関東煮」と呼ばれ、具や出汁は中国風にアレンジされているが、日本のおでんと同様のスタイルで売られている。日本人がドラマや映画を通じて食べる姿から、おでんは「日本人がよく食べる食べ物」、特に「屋台でお酒を飲みながらつつく食べ物」のイメージがあるようだ。

 記事は、「日本のおでんが中国でも食べられるようになった」と思っている中国人は多いとしながらも、実際は「中国から日本へ伝わり、進化したものだ」と主張。そして、日本のおでんについて「日本人はそれぞれ自分の好みの味があることや、出汁は濃厚で、具材の彩りが良い」ことなどの特徴があり、「見た目は味が濃いように見えるが、具材によって様々な味わいが楽しめる料理」と紹介した。そして、日本人がおでんが好きな理由は、「独特の味だけでなく、他のつまみより値段がお手頃なので、皆に親しまれている」と説明した。

 こうした特徴は、中国の「串串香」という食べ物によく似ていると指摘した。「串串香」とは各テーブルに置かれた火鍋のスープに様々な具材を入れて食べる料理だが、具材が一種づづ串に刺さっているので、好みの具材を食べたい分だけ注文する。それゆえ大人から子どもまで楽しめるし、どれだけ食べたかも串の数で計算できるので、お手頃で親しみやすいと言える。他にも、「台湾では黒輪と呼ばれるおでんがあり、日本の屋台の様なスタイルで売られているが、味付けはアレンジされている」と紹介した。

 中国の「関東煮」は、日本のおでんとは具材も出汁も全く異なり、中国人が好きな火鍋に近い料理になっている。また、屋台で売られている物は決して衛生的とは言えないと認めつつも、仕事帰りに独特の香辛料の臭いをかぐと、「思わず立ち寄って、同僚や友達と一杯引っ掛けてしまう」という。中国人にとっての「関東煮」は、まさに日本人にとってのおでんと同じく、身も心も温めるソウルフードになっていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本人も中国人の大好きな「おでん」、だが日中では結構違っている=中国メディア