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 人間の医師が人間の患者を診る時に大切なことはコミュニケーションだ。しっかりと患者の症状を聞き、最善の治療法を説明する。

 だが相手が動物だったらどうだろう?言葉の通じない患者とのコミュニケーションは難しいこともあるだろう。でも、もし患者ともコミュニケーションの取れる毛皮を着た看護師がいたらどんなに心強いだろう。

 どうやらそんな獣医師がアメリカ・ペンシルバニアフィラルフィアに実在するらしい。もとは野良猫だったというスパーキーさん、現在では大切な命を救う重要な任務に就いているらしい。

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怪我の治療のために病院に運ばれたものの...

 スパーキーさんは2009年にこちらの病院に怪我猫として運び込まれた。当時子猫だったスパーキーさんは無事に治療を終えた。

 ところが、待てど暮らせどスパーキーさんを預けに来た人は引き取りに来なかった。

 そこでそのまま病院で暮らすことに。

 一度はスタッフが自宅に引き取ったものの、病院の方が好きだったらしく、毎日鳴き叫ぶ日々が続いたため、元の病院暮らしに戻ることとなった。

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自ら望んで病院にいたかった猫


 スパーキーの家は病院なのだ、とスタッフたちが気づいたと同時にスパーキーさんは病院での頭角をめきめきと現すようになったそうだ。

 「スパーキーは捨てられた猫ですが、今では自分の仕事を持った1匹前の猫です。当院には他にも猫がいますが、スパーキーは自身のプライベートゾーンをもって心身を休めています。」と病院スタッフのシェリーさんは語った。

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いつの間にか立派な毛皮の看護師に


 「スパーキーは急患猫のために献血をしてたくさんの命を助けてくれました。なかなかできることではありません。」とスパーキーさんの活躍ぶりについてコメント。

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 ここ8年間で、スパーキーさんは6匹の重篤な状態にあった猫の命を救ったという。そしてスパーキーさんが存在してくれることで病院のスタッフの皆さんは言葉にならない癒しを感じているという。

 たくさんの猫にとって、病院にとってスパーキーさんはヒーローそのものなのだ。

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 ヒーローとはいえ、仕事から解放されたスパーキーさんは1匹の猫、安らぎや愛情を求めるかわいらしい一面も目撃されているという。

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充実したプライベートタイム


 スパーキーさんにはお気に入りの段ボールがあり、そこで1匹の時間を優雅に過ごすのがお好みなんだそうだ。

 しかしスパーキーさん同様、病院に住むロイスさんという猫が侵入を試みるため、段ボール社員寮には「ロイス立ち入り禁止」と書かれている。プライベートの時間を重んじるタイプなのだ。

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 「スパーキーはスタッフにかまってもらうのも大好きなんですよ。かまってほしい時は、われわれの足にその肉球でしがみついてきたり、その大きな瞳でじっと見つめてアピールしてくれます。」とシェリーさん。

 スパーキーさんはご飯が残っていても、「もう少しください」とおねだりも忘れない。食いしん坊な一面もあるようだ。

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 抱っこされるのが大好きなスパーキーさんは、十分なモフが得られないときはスタッフのデスクに飛び乗りキーボードを乗っ取ることもあるそうだ。

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みんなに愛され9歳に


 「スパーキーは遊んだりじゃれついたりするのも好きですが、抱っこされるのも大好きです。抱っこされると嬉しそうに喉を鳴らして甘えてくれますよ。」とシェリーさんはスパーキーさんの甘えん坊な一面についても教えてくれた。

 そんなみんなに愛されているスパーキーさん、先日9歳のお誕生日を迎え、みんなに祝ってもらったそうだよ。

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 最初は行くところのなかった猫だったスパーキーは、病院とスタッフを愛し、そこで働くようになった。

 重症な急な患者への献血だけでなく、普段病院を訪れる患者たちに挨拶をし緊張を和らげるなど、その働きぶりは多岐にわたっているそうだ。

 スパーキーさんは、自分がどれだけの人間と猫を安らげているのか助けているのかなど気にしない。そこに驕りはない。自分の好きな場所に居たいからいるだけなのだ。

 猫の看護師さらにはキャットドクターの異名を持ち、すっかり有名になったスパーキーさん、お体に気を付けてこれからも活躍してほしい。

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 日々の疲れを癒すスパーキーさんの様子が撮影された動画がこちら。

References: /Facebook/など / written by kokarimushi / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52266655.html
 

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