JR九州九州新幹線の車両へ防護用品を搭載することを決定。医療用品の拡充も行います。また、新幹線駅や主要駅への防護用品の配備も進めます。

医療用具も拡充

JR九州は2018年10月26日(金)、九州新幹線の車内の安全確保に向けた取り組みとして、防護装備や医療用具を搭載・拡充するとともに、防護装備を主要駅にも配備すると発表しました。

車内には、防護盾、耐刃(たいじん)手袋、耐刃ベスト、刺又を配備するとともに、すべての乗務員が防犯スプレーを携行します。

医療器具は、従来から搭載のパスオキシメーターや汎用聴診器、ばんそうこう、ガーゼなどの数を各編成1組から2組に増やすとともに、止血パッド、油紙、消毒液、三角巾などの物品を準備出来次第、新たに配備します。

また、九州新幹線全駅と在来線の主要駅(小倉、博多、佐賀、長崎、大分、宮崎)には従来から刺又が配備していますが、新たに防護盾、耐刃手袋、耐刃ベストも配備します。

2018年6月9日(土)夜、東海道新幹線新横浜小田原間を走行していた「のぞみ265号」で、乗客3人が男に刃物で殺傷される事件が発生。同新幹線を運行するJR東海は7月に車両への防護装備の搭載と医療用品の拡充を発表しました。JR西日本山陽新幹線北陸新幹線)とJR東日本も同様の対策を発表しています。

なお、JR九州は、防護用品などの配備と並行して、九州新幹線800系(計8編成)のデッキ部と客室内に、2017年11月から防犯カメラの設置を進めています。N700系(計11編成)は2018年度から、既設のデッキ部に加え客室内にも防犯カメラを増設する計画です。

九州新幹線の車内に搭載する防護用品のイメージ。これに加え、乗務員は防犯スプレーを携行する(画像:JR九州)。