大阪桐蔭高・藤原恭大外野手(3年)が25日に行われたプロ野球ドラフト会議で、3球団競合の末、ロッテに1位指名された。ドラフト会場で最初のどよめきが起こったのは、楽天から阪神、ロッテと3球団連続で藤原の名前を読み上げられた瞬間だった。藤原は「まさか自分の名前が続くと思っていなかった」と驚いたが、「選んでもらってありがとうございます、という気持ちです」と喜びを口にした。
ロッテは今年もドラフトの主役だった。壇上に上がった3人のうち、最後に引いたクジで当てた井口監督は右こぶしを突き上げてガッツポーズ。「(3球団競合は)予想通り。残り物には福があった」と満足げ。角中、荻野貴ら主力にベテラン選手が多い外野手の補強に成功し「そろそろ世代交代の時期。将来的にはトリプル3(打率3割、30本塁打、30盗塁)が狙える選手。できるだけ早く1軍に上がって、ミスターマリーンズになれるよう頑張ってほしい」とエールを送った。
普段から占いを信じるという井口監督が「今日は最良の日と出ていた。いいことがあると思っていた」と笑ったが、ロッテの抽選クジの強さは神がかり的だ。いわゆる「外れ1位」も含めた勝率6割8分8厘(06年以降)は12球団ナンバーワン。的中率5割未満の球団が大半を占めるなか、引きの強さは際だっている。これまで重複指名した選手と抽選結果は以下の通り。
◆07年大学社会人ドラフト
(5球団)長谷部康平×
(3球団)服部泰卓◎
◆11年
(3球団)藤岡貴裕◎
◆12年
(4球団)藤浪晋太郎×
(2球団)松永昴大◎
◆13年
(2球団)石川歩◎
◆15年
(2球団)平沢大河◎
◆18年
(3球団)藤原恭大◎
仮に1位で当たらなかった時も、「外れ1位」を外したことがない。並んだメンバーを見ると、例年、人気の高い選手を1位指名し、クジ運の強さを生かして獲得してきた。ただ1位入団でも、厳しいプロの世界で活躍できる選手は一握り。65勝の唐川、39勝の石川が目立つくらいで、大成した選手は少ないのが、なんとも悩ましいところだ。
抽選クジを当てることはできても、本当の意味で「当たり」の選手を見極めるのが、いかに難しいことか。「ロッテ藤原」の活躍を期待せずにはいられない。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
コメント