女子キャンプの第一人者・こいしゆうかさんに、アウトドアライフの“基本のき”から紹介していただく本シリーズ。前回は超ミニマムな装備で行ける、シンプルキャンプで用意すべき道具や、気を付けることを解説しました。

今回は、アウトドアならではの楽しみ方についてお伺いします。朝から夜まで、たっぷりと時間があるかのように考えてしまうキャンプですが、何をしているのでしょうか……??

これは、そんな魅力だらけのキャンプのコツを、女子キャンプの第一人者・こいしゆうかさんに伺う3回目です(>>1回目はこちら 2回目はこちら 3回目はこちら)。

「私自身、10年ほど前にキャンプを始める前は、おうちで引きこもるのが好きなインドア派でした。しかし、キャンプを始めてみると、ほんのちょっとの工夫で、アウトドアがとても楽しくなるのです、その不思議な魅力は無数にありますが、『ゆっくり流れる時間』が代表的ではないでしょうか」(こいしゆうかさん・以下「」内同)

失敗しない1泊キャンプの過ごし方とは

毎日、仕事や予定に追われて、何かしなくちゃと焦っている気持ちから解放される……それには、スマートフォンパソコンから離れた環境下に身を置けることも大きいかもしれません。

「青空の下でのんびり遊んでいると、とても開放的な気持ちになって、不思議とスマホに触れなくなる人も多いです。これでもかというほど、雄大な山、大自然が目の前に広がっているので、家でもできることから、気持ちが離れることを感じるはずです。それにキャンプ場の周りは平坦な道が多く、森の中を歩けたりもします。だから、登山に比べて、軽装でも自然を楽しめるのです」

ほかにも釣り、カヌー、天体観測、ハイキングボルダリングなど、さまざまな自然遊びが近くでできるキャンプ場が多いです。フリスビーや、スラックライン(綱渡りに近い遊び)などなかなか都会ではできないこともおすすめ。

これからキャンプを始める人に、失敗しない1泊した場合のスケジュールを伺いました。

キャンプスタイル人それぞれなのですが、例えば10時キャンプ場近くのスーパーマーケットの前に集合し、食材やお酒などを購入、キャンプ場に行き、30分ほどでテントを設営し、焚火や料理をスタート。夜は焚火を眺めつつ、食事やお酒を楽しみつつ、早めに眠り、翌朝は気持ちよく目覚める……という1泊キャンプから始めてはいかがでしょうか。シャワーやお風呂があるキャンプ場も多いですが、2日目に日帰り温泉に立ち寄るのもおすすめです」

焚火はなかなかコツがいるので、キャンプに行く前に着火方法を調べておくといいでしょう。薪(まき)に着火するのは時間がかかるので、市販の着火剤を持って行くとベター。ないときは、よく乾いた松ぼっくりや松の葉、麻紐、ダンボールなどでもOKです。また、眠る前に焚火をしっかり消すことも忘れないで!

こいしさんのキャンプシーン。雄大な富士山を眺めながら、好きなものを持ち寄って楽しい時間を過ごす。

女性ひとりのソロキャンプの心得

ひとりで行くソロキャンプも話題ですが、初心者の女性ひとりで行くのは不安があります。友達と行きたいけれど、なかなか毎回予定をあわせられないもの。こいしさん流のキャンプは、まさにそんな人にもピッタリ。

ソロキャンプの集合体のような個食個泊スタイルがおすすめ。基本は現地集合、現地解散です。移動手段はクルマバイク、電車+徒歩など何でもOK。マイテントをそれぞれ持って来て、ご飯はそれぞれが好きなものを作り、焚火の周りを共同スペースにするというキャンプにするというものです。道具をコンパクトにすれば、移動も片付けも簡単です」

こいしさんのキャンプでの焚火シーン。地面で直接火を焚く直火NGのキャンプ場がほとんど。焚火台は必須アイテムだと考えたほうがベター。『ワイヤーフレーム』と呼ばれるコンパクトなものなら徒歩キャンプでも持ち運べます。薪(まき)は、キャンプ場で購入できるところが多い。
こいしさんの焚火シーンその2。キャンプベストシーズンは、まさに今! 肌寒いくらいのシーズンがいい。夜は冷え込むので、焚火のそばとはいえ、防寒対策は必須。
キャンプ場は湖や渓流のそばにも多くあります。ハンモックを持ってくれば、気持ちいいお昼寝タイムに。
家の近場の公園や土手などでのデイキャンプでは、読書をするのもいいかもしれません。1日外にいるだけでも、リラックスします。

「今のシーズンキャンプで特に大切なのは、防寒対策をしっかりすることです。毛布かブランケット、ダウンの上下、帽子、寝袋のインナーなどを持って行くといいですよ」

キャンプベストシーズンの昼夜の寒暖差は激しく、万全すぎるほどの対策をしていた方が、快適に過ごせます。

さあ、次の休みの日は、近場のキャンプ場で一泊を是非してみてはいかがでしょうか。テントや寝袋、調理器具をレンタルしているキャンプ場も多く、きっと楽しい体験ができるはずですよ!

次回の最終回は、キャンプに役立つコツなど、こぼれ話をまとめて紹介します。

イラストレーターキャンプコーディネーター・こいしゆうか 2008年SNSで「女子キャンプ」を提唱。『そうだ、キャンプいこう!』(スタンダーズ・プレス)、『日本酒語辞典』(誠文堂新光社)ほか多数。現在、WEBメディア「ジモコロ」、雑誌『ランドネ』で連載中。「マツコの知らない世界」(TBS)はじめテレビ出演、テントのプロデュースアウトドアイベントへの企画・出演など、活動は多岐にわたる。海外にバックパックキャンプへも行なっている。
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こいしゆうかさんの最新刊『そうだ、キャンプいこう!』(スタンダーズ・プレス)1200円+税。

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