渡辺をコートに送った指揮官は人間性を絶賛

 米プロバスケットボールNBAのグリズリーズの渡辺雄太は27日(日本時間28日)のサンズ戦で念願のNBAデビューを果たした。2004年サンズプレーした田臥勇太(現栃木)以来、日本人2人目の偉業を果たした24歳は第4クオーター(Q)に華麗なスピンムーブで相手のファウルを誘発。自身初得点となるフリースローに繋げるなど、2得点、2バウンドという結果も残した。グリズリーズのJ.B.ビッカースタッフ監督も渡辺の人間性を絶賛。そして、チームメートの粋な計らいも称えている。

 グリズリーズの公式サイトでは試合後の記者会見の様子が公開されているが、そこでは喜色満面のビッカースタッフ監督に対して、地元メディアから渡辺についての質問が飛んでいる。

ユウタが終盤にNBAで出場機会を手にするという重要なことも起きました。日本人としては2人目のことです。彼にとってどのような意味を持つと思いますか? それと、その場面の一部分となったあなたにとってもどんな意味を持ちましたか?」

 こう質問された指揮官は「これが自分がなすべきことをするということです。チームの一員として、チームメート、そして、一緒に働く人々と特別な瞬間を分かち合う。一緒に過ごした時間はまだ短いですが、あんなにいい青年を見つけることはできない。伝えた役目は果たしてくれる。努力を惜しまない。感謝の気持ちも毎日忘れない。こういう場面を目の当たりにすることは喜びだ。チームメートも胸躍らせていたんだ」と答えている。

 プレシーズンの活躍が認められた渡辺は下部リーグに所属しながら、NBAでも45日間選手登録できる「ツーウェイ契約」をグリズリーズと結んでいた。努力で夢舞台への切符を掴み取った渡辺の努力、感謝を忘れない心など人間性を指揮官は絶賛していた。

チームメートの“アシスト”についても高く評価

 そして、リバウンドを2つもぎ取った後の残り1分36秒、渡辺にとってこの日最高の見せ場を演出したチームメートの粋な計らいについても触れている。

「小さなことかもしれないけれど、マショーンは彼にとって初めての得点機会になるかもしれないとわかっていた。ユウタボールを渡して、スペースを空けた。彼が仕掛けられるようにね。我々が求めているのはこういうチームなんだ。いつでもアンセルフィッシュ(非自己中心的)で、チームメートに重要なインパクトをもたらせるようなチームだ」

 渡辺は1on1のシチュエーションで仕掛けると、華麗なスピンムーブから左手でシュート。マーカーのトニーダニエルスにファウルで阻まれ、シュートリングに惜しくも弾かれたが、このプレーの前にマショーン・ブルックスはポストプレーボールを求める渡辺は仕掛けやすいようなパスを入れていた。

 チームメートも渡辺の突破を促すような位置取りで、陰ながらのアシストを見せていた。渡辺に最大の見せ場を作った同僚の計らいも指揮官は高く評価していた。(THE ANSWER編集部)

NBAデビューを果たした渡辺雄太【写真:Getty Images】