あなたの夫は、あなたの頼みやお願いを聞いて、動いてくれていますか?

「なぜ私の話を聞いてくれないの?」夫に最後まで話を聞かせる“マジックワード”と注意点

「ちゃんと伝えているのに、ちっとも言うことを聞いてくれない!」
「なかなか動いてくれないから、イライラして口論になる!」
「一応動いてくれるけど、嫌々動いている感が丸出し!」

といった場合、それは伝え方を少し工夫する必要がある、ということかもしれません。

伝え方が変わると、相手の反応が驚くほど変わります。

では、いったいどのように伝えれば夫に動いてもらえるのでしょうか?

今話題のビジネス書『期待以上に人を動かす伝え方』(沖本るり子(著)・かんき出版)は、ビジネスマン向けの書籍ですが、夫を動かすヒントが多数ありました。

本書の内容から、「夫に動いてもらえない伝え方」、そして「夫が“気持ちよく”動き出す伝え方」についてお伝えします。

やりがち!夫に動いてもらえない伝え方とは?

本書では、人を動かす伝え方の前に、「人に動いてもらえない伝え方」について書かれています。

そのひとつであり、多くの妻が夫にやりがちなのが、「不意打ちで話す」こと。

夫がテレビを観ているとき、スマホをいじっているとき、くつろいでいるとき……。
不意打ちで言いたいことを話していませんか?

不意打ちで話しかけられることは、いきなりボールを投げつけられるのと同じです。

人は、話を聞く姿勢ができていないときに話しかけられても、内容はほとんど頭に入ってきません。

特に男性は、仕事から帰ってきたら完全オフモードになる人が多いです。

夫に動いてもらいたいなら、不意打ちで話すのではなく、初めに「何を伝えるか」を宣言することが大切です。

たとえば、「あなた、お願いがあるの」と初めに宣言することで、夫は話を聞く準備に入ることができます。

その他、「一文が長い」、「頭に浮かんだ言葉をそのまま話す」のも、夫に動いてもらえないNGな伝え方です。

動いてもらう、そのための伝え方は?

夫が動き出す伝え方3選

次に、CHAPTER3「人が動き出す伝え方」から、夫が動き出す伝え方を3つ抜粋してお伝えします。

1: 期限を入れる

人は、期限を与えられていない用事は、緊急性が高くないと判断し、後回しにしがちです。

夫がなかなか動かないのは、期限を伝えられていないからかもしれません。

夫への依頼事には必ず「いつまでに」という期限も併せて伝えるようにしましょう。

<例>
NG「手が空いたときでいいから、お風呂の電球を付け替えてね」

OK「暗くなる18時までに、お風呂の電球を付け替えてね」

2: 仲間に引き込む

人は社会的な生き物。仲間意識を強く持っています。

なので、ただ単に頼みごとを言われて一人で動くより、誰かと一緒になにかに取り組もうとするときのほうが、はるかに動こうという気が起こります。

「一緒に~しよう」と伝えて、仲間に引き込む形で動かしましょう。

<例>

NG「今度の土曜日は買い物に付き合って」

OK「今度の土曜日は一緒に買い物しよう!」

3: 相手軸で話す

人は、相手の話が自分にとって「得になる」と分かれば、動きます。

夫に対しても、自分がしてほしいことばかりを主張するのではなく、『相手軸』で考えて、夫にとってのメリットも伝えましょう。

<例>

NG「今度の休みは、庭の手入れをやってね。今のままだとお客さんが来たときにみっともないし、落ち着かないわ」

OK「今度の休みは、庭の手入れをやってね。きれいになったら、あなたが前々からやりたがってたバーベキューしましょうよ」

より気持ちよく動いてもらうには?

夫に“気持ちよく”動いてもらうために大切なこととは?

どんなに伝え方を工夫しても、相手のあなたに対する感情が「マイナス」の状態では、聞き手は話し手のために積極的に動こうとしません。

上司と部下の例で言うと、信頼できない上司に対して抱く感情は、マイナスですよね。

そういうマイナスな感情を抱いている上司に頼みごとを言われたとき、多くの人は、必要最低限のことはしますが、それ以上はやろうとしないのではないでしょうか。

同じように、夫に動いてもらいたいなら、夫のあなたに対する感情をマイナスにしないよう、普段の心がけも大切、ということです。

さらに、夫の気持ちを「プラス」にできると、ただ動いてもらえるだけでなく、“気持ちよく”動いてもらえることも可能になります。

では、夫の気持ちをプラスにするにはどうすればいいのでしょうか?

夫の気持ちをプラスにする方法を、CHAPTER4「人が“期待以上”に動き出す伝え方」から、2つ抜粋してお伝えします。

1: 夫の行動をみてあげる

相手に「共感してもらえた!」と感じさせることは、相手の心をプラスにする要素の1つです。

共感は、「相手の気持ちを汲む」ということ。と言われても、「どうすればいいのか分からない」「難しい」と感じる方も多いかと思います。

どうしたら夫に「共感してもらえた!」と感じさせることができるのでしょうか?

夫に気持ちよく動いてもらいたい妻におすすめなのが、「夫の行動をみてあげる」ということ。

夫の話から、夫の行動したことを言葉で繰り返します。

そうするだけで、「自分の行動を認められた」「受け止めてもらえた」と感じさせることができます。

<例>

夫「月末は部長からいつも急に資料を提出するよう言われて残業になるから、先回りして作っておいたんだ」
自分「先回りして作ったんだ!」

2: 「自慢話」をさせる

もうひとつ、人の気持ちがプラスになるのは、「ほめてもらえた!」と感じたときです。

これも、共感と同様、難しいと感じる方は多いかもしれません。

結婚生活が長くなると、夫の悪いところはよく目につきますが、良いところは見えにくくなるもの。

また、「思ってもいないことを言ってほめたくない!」という方もいらっしゃると思います。

夫の気持ちをプラスにするのに、無理に良いところを見つけてほめる必要も、思ってもいないことを言う必要もありません。

自慢話をさせればいいのです。

男性は、過去の成功体験や武勇伝を話すのが大好きな生き物。それらを引き出す質問をすれば、機嫌よく話し出します。

ほめ言葉を伝えらえたとき以上に、夫の気持ちはプラスになるでしょう。

<例>

「あなた、高校生の時、生徒会長に選ばれたって言ってたけど、どんな気分だった?」
「社会人一年目で表彰されたって言ってたけど、そのときどんな仕事のやり方をしてたの?」

本書を読むと、人に動いてもらうには伝え方が大事ということ、そして、人の気持ちをプラスにすれば“気持ちよく”、しかも“期待以上”に動いてもらえるということが、よく分かります

実例を交えながら、人を動かす方法、そして期待以上に動かす方法について分かりやすく書いてくれていますので、夫に「気持ちよく動いてもらいたい」という方は、ぜひご覧になってみてください。

また、ワーキングマザーで職場の上司や部下を動かす必要がある方、イベントの主催をしている方、PTAなどの組織で活動されている方にもおすすめです。