無気力」と非難されるなど矢面に立ってきた男は「笑い飛ばしている」と大人の対応

 アーセナルMFメスト・エジルは、トルコレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談やドイツ代表からの引退表明など、その言動は大きな注目を集め、時に非難にさらされてきた。自身に対する批判の受け止め方や自分の性格などについて、希代のプレーメーカーが英衛星放送「スカイ・スポーツ」のインタビューで語った。

 現地時間22日のプレミアリーグ第9節レスター戦(3-1)で、自ら決めた同点ゴールを含む全得点に絡んだエジル。プレミアリーグ通算30得点を達成するなど文句なしの活躍を見せ、試合後には「今夜、僕らはセクシーなフットボールができたと思う。このチーム、このクラブのキャプテンを務められたことも誇らしい」と公式ツイッターに綴っていた。

 そんなエジルだが、過去にはスランプに苦しみ、たびたび「無気力」と批判されてきた。しかし、本人は批判については「笑い飛ばしているよ」と言及。「僕はもう若手じゃない。16歳17歳の頃にプロ生活をスタートし、常に浮き沈みを経験してきた。人々は僕を好きかそうでないかのどちらかだ。そういう人たちの意見は聞かないようにしている。僕は監督と、面と向かって話をしてくれる人の言葉を聞くだけだ」と語った。

「一番重要なことは監督が僕を助けてくれるということ。間違ったら彼が教えてくれる。互いに話をし、僕は今後に向けて改善していくことができる。人々がとにかく僕について悪いことを言うのは、紙面を飾りたいからだと思う。それが分かっているから、そういう人たちのことは気にしないよ」

 今年はいわゆる“エルドアン騒動”やドイツ代表引退を巡り、エジルに関してはマイナスな論調が紙面を賑わせた。しかし、こうした問題を含め、批判などと上手く付き合っているという。


ピッチ上でミスをしたりボールを失ったりすると、ひどく感情的になることもある」

 また、「常にモチベーションはある。試合前は特にね。全部の試合に勝ちたいし、負けるのは大嫌いだ。練習であっても勝ちたいからアグレッシブに行くよ。自分のことはとても温和な人間だと思ってるけど、ピッチ上でミスをしたりボールを失ったりすると、ひどく感情的になることもある。全てを完璧にこなしたいと思っているからね」と、“完璧主義”な一面も見せていた。

「選手として、複数のタイトルを獲りたいと思うし、僕らがそこに到達できるよう願っている。僕らにはポテンシャルがあるからね」

 2013年にアーセナルに加入してから、まだプレミアリーグタイトルを味わったことのないエジル。首位マンチェスター・シティと2位リバプールに勝ち点2差の4位だが、「目標に到達できるよう全力を尽くしていく」と誓っていた。


Football ZONE web編集部)

アーセナルMFエジル【写真:Getty Images】