三菱重工防衛省が、3900t型護衛艦(新艦艇)2隻の建造契約を締結。三菱重工の長崎造船所と三井E&S造船の玉野艦船工場で建造します。

長崎造船所などで建造

三菱重工業は2018年11月1日(木)、防衛省が2018年度に調達を開始した3900t型護衛艦、いわゆる「新艦艇」のうち、初年度調達分2隻の建造契約を同省と締結したと発表しました。

今回の建造契約は、2017年度に行われた企画提案に対する審査の結果、評価点合計が最も高かった三菱重工が主事業者に選定され、2番目に高かった三井E&S造船が下請負者に選定されたことによるものです。

三菱重工の設計図面に基づき、1隻目を同社の長崎造船所(長崎市)、2隻目を三井E&S造船の玉野艦船工場(岡山県玉野市)でそれぞれ建造します。いずれも2022年3月に引き渡しの予定です。

「新艦艇」は、周辺海域の防衛や海上交通の安全確保、国際平和協力活動などを機動的に行えるように、多様な任務への対応能力の向上とコンパクト化をコンセプトとしており、対機雷戦機能なども備えるものです。

三菱重工によると、海上自衛隊向けの艦艇建造で、主事業者の設計図面に基づいて主事業者の造船所と下請負者の造船所で同時期に建造するのは、今回が初めての取り組みといいます。両社は共同で詳細設計作業を進めることとしており、今後は両社がプロジェクト体制で協力していくことで合意しています。

【写真】リチウムイオン電池搭載の海自潜水艦

3900t型護衛艦のイメージ(画像:三菱重工業)。