同じ家で暮らしてはいるけど、夫には愛情も関心もない。恋愛したくなったら、家庭の外で楽しんでいる。罪悪感はない。でも、本当にこのままでいいのだろうか……。

「仮面夫婦」を続ける夫の本音!愛情・関心がなくても別れない3つの理由

ある妻は、婚外恋愛を続けながら仮面夫婦である今の状況に苦しめられています。離婚したくても難しい現実は、子どもたちへの申し訳なさも加わり、さらに葛藤を深めることに。

「被害者」のはずだったのに、今は身動きのとれない状態になっているある妻の現在について、ご紹介します。

夫の浮気が原因で仮面夫婦

現在36歳のBさんは、パートとして平日は働き、夫とふたりの子どもに囲まれて暮らしています。

数年前に、夫が会社の若い女性と浮気をしているのが発覚。当時、まだ子どもが小さくてBさん自身も十分な稼ぎがなかったことから、離婚はせずに夫婦関係を続けることを選択しました。

夫は浮気を詫び、当初は夫婦としてやり直すことを考えていたBさんでしたが、「自分がいながらほかの女性を抱ける夫」に向ける嫌悪感がどうしても拭えず、関係は良くならないまま、気がつけば仮面夫婦になっていた、といいます。

「離婚したいけど、仕方なく」で続けている結婚生活は、Bさんにとって味気ないもの。愛情を向けられるのは自分が産んだ子どもたちだけで、夫に関心がないぶん子どもとの時間は大切にしています。

子どもの前では一応まともな親のフリをする」とBさんはいいますが、朝は夫のお弁当は作らず自分と子どもたちのぶんだけ朝食を用意し、夜も子どもと三人で夕食をとり、帰りが遅い夫のご飯は適当に作るだけ。

「パパは忙しいから」といつも子どもたちには伝えていますが、夫婦ふたりで過ごす時間はまったくありません。

「そんな生活、逆に疲れない?」と尋ねると、「ううん。(夫は)いてもいなくても同じだし、息子たちも私のほうに懐いているからストレスはないよ」とあっさりした声で答えます。

そんなBさんですが、実は“彼氏”がいるの、と話してくれました。

趣味のサークルで見つけた“彼氏”

子どもたちが小学生になり、時間ができたBさんは数年前にフィットネスのサークルに入会しました。

「体を動かしている間は夫との嫌な生活を忘れられるから」と積極的に参加しているうちに、知り合ったのが年上でバツイチの男性、Cさんでした。

Cさんは、「イケメンじゃないけどスタイルが良くて話が合う」男性。これまで育児と仕事だけに集中していたBさんは、久しぶりに夫以外の男性との出会いに心が動きます。

最初、CさんはBさんが既婚者だと知って距離をおいた接し方をしていました。それが物足りなくなり、Bさんのほうから今の夫との関係について告白、「もう夫婦としては終わっているから」と伝え、Cさんと肉体関係を結びました。

「夫も浮気していたんだし、私も息抜きがほしい」とBさんは自分に言い訳をしたそう。

罪悪感とか、なかったの?」と尋ねると、「ないね。夫とセックスするなんて二度と考えられないし、原因はあっち(夫)にあるんだし」というのがBさんの気持ちです。

それからCさんとお付き合いするようになり、今にいたります。

子どもに嘘をつくのがつらい

「夫に弱みをつかまれたくないから」と、不倫していることはひた隠しにしているBさん。

「お互い家のことさえちゃんとしていればいい」と割り切っていて、家ではCさんの存在は子どもたちにも悟らせないように気をつけています。ですが、夫との関係は冷えているとはいえ、家庭の外に“彼氏”がいることはどうしても日々の生活に影響します。

パートが終わったあとでCさんとホテルに行くときは、子どもたちに「今日は仕事で遅くなるから、ご飯は冷蔵庫に入れてあるものをチンして食べてね」と伝えるけど、「早く帰ってきてね」と言われると胸がぎゅっと苦しくなる。

休日に夫が家にいるときは、「友達と会うから、子どもたちをお願い」と言ってCさんに会うため家を出るけど、「ママ、どこに行くの?」と不安そうな子どもたちの顔を見ると楽しい気持ちがしぼんでしまう。

何も知らない夫からは「休みの日くらい家にいろよ」とブツブツ言われ、それは気にならないけど、とにかく子どもたちに嘘をつくのがつらい。

それでも、Cさんと会いたい

会っているときは家庭のことを忘れられるし、甘い気持ちで過ごすことができる。ひとりの女としての部分が、BさんをCさんのもとへ向かわせます。

「夫はどうでもいいけど、子どもたちに申し訳なくって……」と、Bさんはこのときだけ苦しそうに眉を寄せ、下を向いてため息をつきました。

離婚をしない理由って…?

「このままでいいの?」と悩む日々

「離婚すればいいじゃない」と言うと、「子どもをふたり抱えて、今の私の収入じゃ生活できない。それに、今さら離婚したいって言っても昔の浮気はもう時効だし、慰謝料ももらえないから」

これまでも、何度か離婚について考えたというBさんですが、無料の法律相談などに足を運んでも前向きな答えは得られなかったといいます。

「あのとき(浮気されたとき)、私と子どもを養うのはこいつの義務って思って、正社員の仕事とか考えなかったんだよね。この年じゃもう正社員は厳しいし……。もっと早く、仕事のことを考えれば良かった」

経済的に自立できないことが、今のBさんの悩みです。本当は、「パートの掛け持ちでもすれば何とかやっていける」道もあることはわかっていますが、そうするとCさんと会う時間がなくなります。

また、「こっちは被害者なんだから」と開き直っていたあの頃と違い、今は自分が浮気をしている側であることも、Bさんを苦しめることのひとつ。

「不倫がバレたら、あっち(夫)は簡単に離婚するって言える。慰謝料とかとてもじゃないけど払えないし、そんなことになったら子どもに向ける顔がない」

今のところ、夫が浮気に気づいていることはないようですが、それもいつ綻びが出るかわかりません。もしバレてしまえば今度はこちらが「加害者」となり、社会的にも良くない立場になります。

Cさんは夫婦の事情はわかってくれているけど、今のBさんとの関係は不倫です。いつ「もうやめよう」と言われるかわからないし、Bさんは止める権利も、資格もないのです。

今は、外から見れば仮面夫婦だけど楽な生活を続けながら、婚外恋愛も楽しんでいる状態。ですが、「このままでいいの?」「このままじゃダメなんじゃないの?」と自問自答を繰り返すBさんは、身動きのとれない葛藤に苦しんでいます。

仮面夫婦は窮屈な関係

最初は、Cさんとの関係も「恋愛は家庭の外で楽しめばいい」くらいの気持ちだったというBさん。

ですが、お付き合いが深くなればのめり込むことを止められず、子どもに嘘をついてでも会いに行ってしまう自分に嫌気がさすこともあるそうです。

離婚すれば堂々と会えるようになるけれど、そのためには仕事も増やさないといけないし、今より苦労することは目に見えている。そんな現実が、Bさんを家庭に留めています。

「夫に対する罪悪感は今でもない」と言い切るBさんですが、子どもは別。いつまでも後ろめたい思いを抱えながらCさんとの関係を続けていくのは、無理があると筆者は感じました。

「一度、Cさんとは別れるなり距離を置くなりして、今後のことをちゃんと考えてみたら?」と言うと、「うん、そうだよね。でも、Cさんがいないとあの家でやっていく自信がない……」とBさんは肩を落としました。

結局、仮面夫婦は窮屈な関係です。

好きな人ができても、結婚している限りは不倫。子どもたちには本当のことを言えず、コソコソと会いに行くこともやめられない。

「被害者」の立場から一転、今は自分の行いに自分が苦しめられている葛藤は、Bさんの未来をいつまでも曇らせます。