明治安田生命J1リーグ第31節のジュビロ磐田vsサンフレッチェ広島が3日にヤマハスタジアム(磐田)で行われ、3-2で磐田が勝利した。

▽ここまで9勝10分け11敗で14位につける磐田(勝ち点37)と、17勝5分け8敗で2位に位置する広島(勝ち点56)が相対した。10月30日に行われた第28節延期分の湘南ベルマーレ戦を1-0で勝利して7戦ぶり白星を手にした磐田は、その一戦から先発メンバーを2人変更。エレンと出場停止の大久保に代えて、大南と宮崎を起用した。

▽対して、前節の清水エスパルス戦を0-2で落として3連敗中と苦しい状況が続く広島は、その一戦から先発メンバーを2人変更。青山と工藤に代えて柏とティーラシンを先発に送り出した。

▽磐田はJ1生き残りへ、広島はリーグ優勝に向けて負けられない一戦。試合は開始から磐田がボールを保持して攻勢に出る。しかし、チャンスはアウェイの広島が作る。10分、敵陣右サイド深い位置で和田、川辺とつなぎ、最後はティーラシンの落としを稲垣が左足でシュートするもミートしきれず、ボールはゴール左外へと外れた。

▽残留に向けて負けられない磐田も反撃。18分、左サイドの宮崎が高弾道のクロスをゴール前に供給。これを飛び出したGK林がファンブルする。こぼれ球を川又がボックス右手前にワンタッチではたき、松浦がダイレクトで合わせたが、シュートはゴールに届かない。

▽ヒヤリとする場面を迎えた広島だが、前半半ばを経過すると流れを引き寄せ始める。すると迎えた31分、川辺の右CKを中央の野上が頭で逸らす。これをファーサイドでフリーになっていたティーラシンがダイビングヘッドでゴールへ押し込んだ。

▽先制点を奪われた磐田は37分、山田の縦パスをボックス手前の川又がフリック。ゴール前に転がったボールに松浦が反応するも、ギリギリのところで野上に防がれてしまい、シュートまで持ち込めない。

▽1-0で試合を折り返すと、互いの攻防は激しさを増す。そんな中、広島に追加点のチャンス。51分、カウンターからハーフウェイライン付近中央の柏が相手最終ラインの裏へ浮き球のスルーパスを送る。ティーラシンが抜け出し、GKと一対一を迎えたが、左足のシュートはGKカミンスキーに右手一本で弾かれてしまい、点差を広げることができない。

▽それでも広島は58分に追加点。ボックス右の和田からパスを受けた川辺がボックス右からグラウンダーのクロスを送る。中央に飛び込んだ柏は合わせることができなかったが、ファーサイドのティーラシンが中央にラストパス。ここに起点となっていた和田が左足を振り抜いてゴール右へと蹴り込んだ。

▽残留争いを抜け出すためにも負けられない磐田は65分、右CKを獲得するとキッカーの山田が中央へクロス。これが水本に当たってゴール前にこぼれ、川又が左足で押し込んで1点差に詰め寄った。

▽同点に追いつきたい磐田だったが72分、川又が足を負傷。プレー続行不可能となり、櫻内と途中交代する。すると80分、落としを受けた田口がボックス手前からミドルシュート。これは右に流れてしまうも、ボックス右の櫻内がダイレクトで右足を合わせ、ゴール右に押し込んだ。

▽途中出場の櫻内の期待に応えるゴールで追いついた磐田は、この勢いのまま一気に逆転を目指す。後半アディショナルタイムには右サイドを抜け出した荒木のクロスをニアサイドで山田が合わせるが、右ポストに直撃。絶好のチャンスを逃してしまう。

▽しかし、このまま試合終了かと思われた試合終了間際、磐田は右CKのセカンドボールに反応した高橋がベサルト・ベリーシャに倒されてPKを獲得する。緊張の中、これを小川航基が右足でゴール右隅に突き刺して試合終了。3-2で劇的勝利を収めた磐田が残留へ大きな勝ち点3を獲得した。一方、4連敗を喫した広島は、優勝がほぼ絶望てきとなった。

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