ミステリーの主役は、探偵や刑事だけではない!
BBC製ドラマ『THE WRONG MANS/間違えられた男たち』は、偶然大事件に巻き込まれてしまったごく普通の男たちが主人公だ。あまり派手さはないがクスッと笑えるところがイギリスらしい、コメディ風味のサスペンス・ミステリー。

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日本では、Huluで全2シーズンが独占配信中。シーズン1は全6話、シーズン2は全4話で、各話約30分と一気見しやすいボリューム。主演のマシューベイントンとジェームズ・コーデンは、本作の脚本も手掛けるなど多才。二人とも、イギリス国内で複数の名誉ある賞を授与された実績もある実力派俳優だ。ちなみに、コーデンは2018年公開映画『ピーターラビット』でピーターラビットの声優も務めた。

『THE WRONG MANS/間違えられた男たち』ってどんなドラマ?

バークシャー州議会で都市計画アドバイザーとして働くサム(マシューベイントン)は、優しくて真面目だが何かと間が悪い男性。同じ職場に務めるキャリアウーマンのリジーと交際していたが、フラれてしまった。

落ち込んでいる時ほど、なぜか次なるトラブルを引き寄せるものだ。偶然交通事故に遭遇したサムは、現場に落ちていた持ち主不明の携帯電話の着信音に気づき、何となく出てしまう。すると、男の声で「待ち合わせ現場に来ないとお前の嫁を殺す」と脅迫される。

トラブルに巻き込まれたくないサムだったが、親友で配達員のフィル(ジェームズ・コーデン)に説得され、見知らぬ夫婦を助けに行くことをしぶしぶ決意する。

ここが見どころ!

“ごく普通の冴えない男性コンビが活躍”と銘打っている本作。基本的にいつもモジモジモジモジしている二人だが、ピンチの時には途端に大胆かつ俊敏な動きで華麗に対応するのが笑える。「ヒイイイ~」と悲鳴を上げ内股で走りながらも、チャイニーズマフィアロシアマフィア、MI5、運輸大臣などの大物と対等に渡り合うサム&フィル。とは言え、物語が進むにつれて、二人の表情もそこはかとなく凛々しくなってくる(ような気がする)。

「僕は都市計画アドバイザーだッ!バークシャー州議会のな!」と叫びながら、サムが泣く子も黙るスパイを馬乗りでぶん殴るシーンもあり。「どんな都市計画アドバイザーだよ」と突っ込みつつ、いつも土壇場で勇気を見せるサムには感心する。

本当に優しい人ほど強いのだということを、サム&フィルの名コンビが教えてくれる。

『THE WRONG MANS/間違えられた男たち』
シーズン1~2
Huluで独占配信中!

(C) BBC 2013

関連サイト
『THE WRONG MANS/間違えられた男たち』(Huluプレミア)

text吉野潤子
(d.365

掲載:M-ON! Press