▽明治安田生命J1リーグ第31節のサガン鳥栖vsV・ファーレン長崎が4日にベストアメニティスタジアムで行われ、1-0で鳥栖が勝利した。

▽ここまで8勝9分け13敗で16位に位置する16位・鳥栖(勝ち点33)と、8勝5分け17敗で最下位に沈む長崎(勝ち点29)が激突した。前節のベガルタ仙台戦を3-2で勝利して4戦ぶり白星を飾った鳥栖は、その一戦から先発メンバーを2人変更。小野と金崎に代えて原川と趙東建を起用した。

▽一方、前節のジュビロ磐田戦をゴールレスドローで終え、3試合白星がない長崎は、その一戦から先発メンバーを1人のみ変更。中村に代えて平松を起用した。

▽残留争い直接対決となった九州ダービー。試合は7分、アウェイの長崎が鳥栖ゴールに迫る。GK増田からのロングパスをジョアン・オマリが処理ミス。これを見逃さなかった平松がゴール前でGK権田と一対一を迎えたが、シュートはゴール右へと外してしまう。また、このプレーでGK権田が平松と激しく接触し、口元から出血したが、大事には至らずプレーを再開した。

▽冷や汗をかいた鳥栖は15分、右CKを獲得するとキッカーの三丸がショートコーナーを選択。リターンを受けてファーサイドにクロスを送り、この日がJ1通算200試合目となる高橋秀人が頭で合わせるも、わずかにゴール右外へと外れた。

▽時間の経過と共に両者の攻防は激しさを増す。そんな中、長崎は33分、翁長の左サイドからのロングスローにファンマが反応する。ここはわずかに届かなかったが、ファーサイドの飯尾が右足インサイドでゴールを狙う。しかし、シュートはGK権田の正面に飛んでしまい、先制点とはならない。

▽その後、長崎は前半終盤にかけて鳥栖を押し込み始める。39分、ボックス手前でFKを獲得すると、ヨルディ・バイスが直接狙う。しかし、ここはGK権田に阻まれる。さらに前半アディショナルタイム3分、ボックス左外から翁長が右足で絶妙なクロスをボックス内へ。走り込んだファンマが頭で合わせ、ゴール左を捉えたが、再びGK権田のファインセーブに防がれてしまう。

▽後半に入っても、試合は長崎ペース。しかし、ホームの鳥栖が一瞬の隙を突いて先制点を奪う。60分、福田が右サイド敵陣深い位置から鋭いクロス。ニアサイドで趙東建が合わせたが、ここはGK増田に防がれる。それでもこぼれ球にいち早く反応した原川がGK増田との接触を恐れずに飛び込んでボールをゴールに押し込んだ。

▽この一戦に敗れれば、残留に向けて厳しい状況となる長崎は直後、鈴木と中村慶太を投入して攻勢に出る。すると69分、ヨルディ・バイスの浮き球のパスを受けた鈴木が粘り、ルーズボールを拾った中村慶太がボックス手前から強烈なボレーシュート。しかし、ここはGK権田の正面に飛んでしまう。

▽なんとしても追いつきたい長崎は82分、中盤でボールを持った中村慶太は一度ボックス左手前の味方に預けて自身はゴール前へ。絶妙なクロスにダイレクトで左足を合わせると、鋭いシュートがゴール左隅を捉えたが、GK権田が素早い反応でこれを右手一本でセーブ。これ以上ないシュートを阻まれてしまい、どうしても鳥栖ゴールをこじ開けることができない。

▽長崎はその後もゴールを目指すも、鳥栖が最後まで集中を切らさず、1-0で試合終了。残留争い直接対決となった九州ダービーを制した鳥栖は3連勝で暫定ながら残留圏内の15位に浮上した。一方の長崎は、残留に向けてかなり厳しい状況に。6日に行われるJ1第28節延期分の名古屋グランパスvsセレッソ大阪の結果次第では、10日に行われる次節の横浜F・マリノス戦で降格が決定する可能性もある。
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