これから年末に向けて忘年会シーズンになりますが、飲み会で泥酔した人を思い描くとき、頭にネクタイを巻いた姿「頭ネクタイ」を想像する方も多いのではないでしょうか。実は、酔っ払い=「頭ネクタイ」という感覚は、日本人独特の発想らしく、外国ではほとんど見ることがありません。

では、そもそも頭にネクタイを巻くという発想は、どこから来ているのでしょうか。今回は諸説ある「頭ネクタイ」のルーツをまとめてみました。

老若男女に人気のあった植木等が酔っぱらいの芸として広めた

酔っぱらうと頭にネクタイという定番のイメージが広がったのは、植木等がドラマの中でやっていたのが日本中に広まったという説があります。

植木等が「無責任一代男シリーズ」でやっていたのをみたお茶の間のお父さんたちが真似をし始めて全国に広がったと考えられています。

「頭ネクタイ」を流行らせたのは植木等!?

歌舞伎や浄瑠璃の鉢巻結びから広まった

もう一つの説に、歌舞伎の「病鉢巻」「喧嘩結び」から広まったとする説があります。「病鉢巻」とはかつて日本人の間にあった風習で、病人または病的状態にある人が紫縮緬で左側のこめかみのところに結びを作った鉢巻です。

紫色は高貴な色であることから、古来から魔除けの効果があるとされたこと、また染料につかわれた生薬の紫根草の根に、解熱や解毒のとしての効果が期待され、これを巻くことによって病状を和らげることができると考えれていたことようです。

また、病鉢巻は左巻きですが、これを右に結ぶと「喧嘩巻き」といって、病気を表すための演出ではなく、みなぎるパワーと健康、喧嘩に強い男っぷりの良い「若衆のしるし」となります。

「頭ネクタイ」の姿は、このような結び方がそれが歌舞伎浄瑠璃の世界でも取り入れられ、日本人の中にも定着していったようです。

以上、「頭ネクタイ」に関する二つの有力な説について紹介させていただきました。他にもまだまだルーツや理由がありそうです。

この他にも説を知っている方がいたらぜひ教えてください!

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