UAE遠征のU-21日本代表に選出、浦和ユースから昇格の今季に早くもレギュラー定着

 日本代表の森保一監督は、7日に11月インターナショナルマッチウィークで活動するメンバーを発表。UAE遠征を行うU-21代表チームも同時に発表された。横浜F・マリノスのFW久保建英ら、先日のU-19アジア選手権に参加した選手たちも数名が“飛び級”で招集されるなか、最終ラインの選手としてその切符をつかんだのが浦和レッズのDF橋岡大樹だ。インドネシアで獅子奮迅のプレーを見せた男は、同じ浦和からA代表に選出されたDF槙野智章をお手本にしている部分があるという。

 橋岡はU-19アジア選手権ではセンターバックとして最終ラインの要だった。浦和ユースからの昇格初年度にして、すでにチームでは右ウイングバックレギュラーポジションをつかんでいる。そうしたJ1でのプレー経験は、若い世代の代表チームの中でも輝いた。対人の強さを中心に、躍動感のあるプレーで来年のU-20ポーランドワールドカップ(W杯)への出場権獲得に大きく貢献した。

 そのプレーも評価の一因になったのだろう。世代としては一つ上となる、東京五輪を目指すチームから声が掛かった。そのことを橋岡は「U-21という上の世代の代表に選ばれることは嬉しいですけど、そこで自分の良いプレーや長所を出して良い結果を持ってこないといけないと思っているので、ただ単に呼ばれて嬉しいではなくて、浦和の代表、日本の代表としてしっかり戦いたいと思います」と、浮かれることなく受け止めている。

 浦和の一員として今季を戦ってきて、10月の半ばからインドネシアへ遠征。11月3日に帰国すると同日のガンバ大阪戦は欠場したが、10日はコンサドーレ札幌戦が待つ。そして、それを終えるとUAE遠征に旅立ち、帰国すると天皇杯の準決勝以降を含めた浦和でのシーズン最終盤が待つだけに、相当ハードな2カ月間ほどを過ごすことになる。しかし、橋岡はそれを「本当にポジティブに捉えています」と話す。


橋岡が語る先輩・槙野の凄さとは? 代表戦から「帰ってすぐ試合が多いにも関わらず…」

「ずっとサッカーで忙しいというのは本当に光栄ですし、レベルアップできる場が他の選手よりも多いというのは嬉しいことですからね。サッカーに没頭できる毎日を幸せだと思っていますけど、そのなかで体やメンタルのケアもしないといけないと思っています。それができていないとプロとしてはしっかりやっていけないと思うので、色々な経験を積んでレベルアップしたいです」

 まさに橋岡が話す「ケア」の部分は非常に重要だ。まだ19歳でありながらJ1の試合に出続けて、それでいて負傷離脱がないという身体の強さを見せているものの、プロのレベルで1年間を戦うのは初めての経験になる。そのうえ、移動を含めたハードスケジュールを乗り切りつつプレーの質を落とさないというのは、代表選手に必ず求められる資質だ。

 その点で、橋岡はA代表に招集され続けている槙野の存在がお手本になると話す。

「槙野選手は代表に行って、帰ってきてすぐに試合に出るということが多いにも関わらず、パフォーマンスを落とさないというのが本当に凄いと思っています。そこをしっかりと自分も真似をしたいですし、A代表に選ばれる選手はそこがしっかりしていると思うので。自分としても、槙野選手にいろいろなことを教わりながらやっていきたい。今回、僕は帰ってきてすぐにレッズプレーに対応することができると思いますし、良い準備をすれば良いプレーも結果も出せると思っています」


世代別でプレーした選手たちに刺激 「自分も負けていられないという気持ち」

 森保監督は、「自信が過信にならないように、もっともっと高めていくこと。アンダー世代で満足するのではなく、A代表で活動しながら東京五輪に出ていくという強い気持ちを持ってもらいたい」と、この世代の選手たちに対して心構えの部分で求めているとメンバー発表会見で話した。

 橋岡もまた、世代別代表でともにプレーしたMF堂安律(フローニンゲン)やDF冨安健洋(シント=トロイデン)がA代表に選ばれていることが「自分も負けていられないという気持ちで日々の練習に取り組んでいきたい」という刺激になっていると話す。

 昇格時に、当時ユースチームの監督で現在はトップチームの大槻毅ヘッドコーチから、「ロシアW杯を狙う気持ちでやっていけよ」という声が掛けられた。それくらい、橋岡に高いポテンシャルがあることは今季の実績からも証明されている。森保監督の求める、経由ではない「東京五輪“兼”A代表」という存在に向け、このハードスケジュールも成長につなげていくことが期待される。


(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

U-21日本代表に選出された浦和レッズDF橋岡(右)【写真:ⒸAFC】