住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:兵頭誠之、以下「住友商事」)は、欧州住友商事会社(本社:英国ロンドン市、社長:山名宗、以下「欧州住友商事」、2社を総称して「住友商事グループ」)を通じて、油井・ガス井内部の温度や圧力を測定し、生産性を高めるソリューションを提供するTarget Intervention AS(本社:ノルウェー王国ローガラン県、以下「TI社」)に出資しました。
在来型の石油・ガスの採掘では、Stimulationと呼ばれる手法で、生産中の油井(以下:生産井)に対して酸を注入し油層の浸透率を高め、生産向上が図られています。北米を中心に進むシェール開発においても、頁岩(シェール)層に水や砂などを高圧で注入することで頁岩層にひびを入れ石油やガスを抽出しています。こうした採掘にあたっては、さまざまな地層条件、油層の圧力・温度環境などを把握し、各油井からの回収効率を上げることが鍵となります。

TI社は、こうした難易度の高い油井・ガス井の生産性向上に繋がる新たな機器システムを開発し、2017年から実際の生産井での実証を進めています。センサーで生産井内部の温度や圧力、機器の位置を測定しながら生産井の特定ゾーンを見極め、狙った油層区画内へのアプローチの精度を上げることで、従来の手法に比べてさらに効率的な生産が可能になります。従来の方法では難しかった箇所の破砕や、既に採掘が終了した生産井の再採掘を促進するなど、生産向上に寄与します。また、内部の温度や圧力の情報をデジタル化し、これまで作業員の経験や感覚を頼りに行っていた作業を機械化することで、より安全かつ安定的な操業が可能になります。

住友商事グループは、今後も革新的な技術を持つ企業への投資を通じて、変化する時代のニーズを捉え、世界の産業発展に貢献していきます。




<参考資料>
■【会社概要】
会社名 :Target Intervention AS
事業概要:石油ガス産業向け次世代型油井内機器の開発・販売
拠点  :ノルウェー王国ローガランド郡(スタバンガー市近郊)
設 立 年 :2011年


■TI社が製造する次世代型油井内機器



■住友商事のマテリアリティ(重要課題)
住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に「地球環境との共生」および「地域と産業の発展への貢献」に資する事業です。

配信元企業:住友商事株式会社

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ