2016年に木星の周回軌道に入ることに成功したNASAの探査機「ジュノー」が、ガスジャイアントとしても知られる木星の雲が禍々しくうねっている様子を写真に収めました。
10月29日に激写されたこの写真は、ジュノーの16回目のフライバイ(接近観測)の際に撮影されたもの。撮影時点でジュノーは雲からおよそ4,400マイル(7,000キロメートル)の距離にまで接近しています。
NASAのジェット推進研究所によって「龍の眼?(A Dragon’s Eye?)」といった文面でツイートされたこの画像は、SNSでも賑わいをみせています。
A Dragon’s Eye?
What do you see within the swirling clouds of Jupiter? https://t.co/TjIOUFJ2CC
: @NASAJuno pic.twitter.com/45RMgQ6d3u— NASA JPL (@NASAJPL) 2018年11月9日
中には「むしろイカ」との声も。
…イカ?
I see a Squid. pic.twitter.com/BO0Wy4eF4c
— Noel Blaney (@LividLFC) 2018年11月9日
撮影されたのは木星の北北温帯ベルト(NNTB:North North Temperate Belt)のあたり。白っぽい大きなだ円の渦は「高気圧の嵐(anticyclonic storm)」と呼ばれる大気のねじれです。
今回写真に収められたものが、木星唯一の「高気圧の嵐」だというわけではありません。9月6日に撮影された写真では、木星の南半球にも同様の「白いだ円」が確認できます。
今年のはじめ、NASAはジュノーのミッションを3年延長しており、ジュノーは木星の軌道に2021年の夏ごろまでとどまる予定です。これは、当初の予定よりもジュノーが広い軌道に入ってしまったためであり、そこでは「53日に1度」しか木星がスキミングできないことになります。
しかし延長が決まったことで、ジュノーは当初予定されていた木星探査ミッションをすべてこなしてくれる予定です。ジュノーが次に何を撮影してくれるのか、楽しみですね。
via: space.com / translated & text by なかしー
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