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 人工知能(AI)やロボットの発展が目覚ましい昨今、一部の専門家は、機械が人間から仕事を奪ってしまうのではないかと懸念している。

 それは肉体労働やルーチン作業のようなものに限られた話ではない。まったく新しいものを発明したり、芸術を生み出すような分野にも及ぶかもしれない。

 ある人工知能の専門家は、テクノロジー2062年までに人間のクリエイティブな才能を凌駕できるだろうと予測している。

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ロボットが人間の創造性に追いつくのは2062年

 オーストラリアニューサウスウェールズ大学の人工知能の専門家であるトビー・ウォルシュ教授によれば、あと50年もしないうちに創造性、心の知能指数(EQ)、順応性といった点でAIは人間に匹敵するようになるという。

 これは先日オーストラリアシドニーで開催された第9回フェスティバル・オブ・デンジャラス・アイデアAustralian Festival of Dangerous Ideas)での発言である。

 教授は、ロボットの知能が人間に追いつくのは2062年頃だと予測する。

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人工知能による人類滅亡を回避するための方法とは?


 「たとえ機械がそこまで賢くならなくとも、その行く末や我々がすべき重要な選択については少々ナーバスに感じ始めています。」(ウォルシュ教授)

 同教授は、AIによる破局リスクを避けることは大きなチャレンジであると話す。そして、情報の新時代の行く末を決める新しい方法が必要であると。

 「未来は決まりきったものではありません。未来はテクノロジーが形作るもので、我々はそれに対応するしかないという見方があります。でも、それは間違った物の見方です。社会はテクノロジーを遅らせたり、変化させたりしますからね。」(ウォルシュ教授)

 さらに、人は「社会的決定論」を作り出さねばならないとも論じる。すなわち、ロボットに人間の暮らしを決めさせるのではなく、反対に人間がロボットを管理するのだ。

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芸術の領域に足を踏み入れたAI


 ウォルシュ教授のこうした発言の直前には、AIによって描かれた絵画が約43万ドル(約4900万円)で落札されるという出来事があった。

 そのアルゴリズムは、パリの芸術グループ「オヴィアス(Obvious)」によって制作されたもので、架空の一家であるベラミー家の人物の肖像画を描いた。

・クリスティーズのオークションでAI絵画が高値で売買。予想落札価格の約40倍もの金額に! : カラパイア

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人工知能の危険性について警鐘を鳴らす専門家


 これはAI開発史の歴史に残るような快挙かもしれないが、一部の専門家はAIの隆盛を楽観視していない。

 故スティーブン・ホーキング博士は、人間をはるかに上回るAIが登場すれば、人類を滅亡させるかもしれないと警鐘を鳴らしていた。

・世界政府を樹立しなければ、科学技術(AI)によって人類は滅亡に追いやられる、とスティーブン・ホーキング博士が警告 : カラパイア

完全な人工知能の開発は、人類を滅亡させる恐れがあります。それは自律して活動し、自己改造すら行うでしょう。そして、その速度はますます早くなります。ゆっくりとした生物学的な進化に縛られた人間は、それに太刀打ちなどできず、いずれ圧倒されるでしょう。(ホーキング博士

 一方で、AIは人間の仕事を奪うかもしれないが、新しい仕事をも生み出し、差し引きすれば人間にとってわずかに望ましい結果になるだろうと予測する専門家もいる。

・AIは人は仕事を奪うかもしれないが、同時に新しい可能性も開いてくれる(英研究) : カラパイア

References:AI: Artificial intelligence could replace creative geniuses by 2062 says Toby Walsh/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52267604.html
 

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