生まれた時からおよそ2年間、日の目を見ることなく実の母親に隠し続けられてきた子供がフランスにいた。2013年にその子は車のトランクの中から発見され、現在は母親の裁判が行われているが、この母親には20年の懲役刑が科せられる可能性があるという。『BBC News』『Mirror』などが伝えた。

フランス南西部ドルドーニュ県テラソン=ラヴィルデューで、パートナーや3人の子供と暮らしていたポルトガル生まれのローサ・マリア・デ・クルス(50歳)は、家族に4人目の子供を妊娠したことを隠し続け、こっそりと出産。誕生した女児をセレーナと名付けるも、ローサはセレーナちゃんを家族にわからないように自分の部屋、もしくはほとんどの期間を車のトランクの中に閉じ込めて約2年間も隠し続けた。

しかし2013年に、車を修理に出したことからセレーナちゃんの存在が発覚した。ローサに「トランクは開けないで。荷物がいっぱい入っているの。空っぽにしたくないからそのままにしておいて」と言われた整備工は、そのトランクの中からひっかくような音が聞こえることに気付いた。何か動物でもいるのではと車庫のスタッフらがトランクを開けたところ、裸の女児が現れたのである。整備工の1人、デニス・ラトゥールさんは地元メディアの取材でこのように話している。

「トランクの底に小さな女児がいたんだ。汚れたバシネットのそばのゴミ袋の上に裸で横たわっていて、ゾッとしたね。排泄物にまみれて臭いが強烈だったから、思わず飛んで後ろに下がったよ。」

整備工によるとセレーナちゃんが発見された時、母親はタバコを吸っており落ち着いた様子を見せていたようだ。発見当時のセレーナちゃんの年齢は2歳ぐらいとみられ、栄養失調で発達に深刻な問題を抱えていることがわかった。通報を受けて駆けつけた消防署員は、発見が30分遅ければおそらくセレーナちゃんは息を引き取っていただろうと話していたという。

地元メディアによると、パートナーは3人の子供で満足しており4人目を望んでいなかったが、妊娠してしまったローサは家族に妊娠を隠し続け、黙って出産したということだ。パートナーは、ローサが子供を隠していたことなど知らなかったと主張している。セレーナちゃんにとってのきょうだい兄2人、姉1人は、事件発覚後は里親ケアのもとに預けられていたが、現在は両親のもとに戻っている。しかしこのほどチュールにて裁判の公判が始まっており、ローサは未成年者への暴力を繰り返し行い、永久的に障害を負わせた罪に問われている。さらにローサには、20年の実刑判決が科せられる可能性もあるようだ。

現在7歳になったセレーナちゃんは、専門家のケアを受けている。このニュースを知った人からは「自分の母親にそんな目に遭わされてなんてかわいそうな…。これから幸せになれるといいね」「2年間もよくトランクに隠し続けていられるな。家族は一切気付かなかったって、車に乗ったら気付きそうなものだけど…」「こんな女が母親だなんて信じられない」「罪のない子供にこんなことをするなんて酷すぎる」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2018年11月13日付「Naked starving girl ‘locked in car boot for two years after mum’s secret birth’」(Image: TF1)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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