このほどイギリスで、ペットの排泄物とゴミに囲まれながら暮らしていた女が逮捕された。自宅を訪問したRSPCA(英国王立動物虐待防止協会)の捜査官は、「30年のキャリアの中でも最も酷い件」と口にするほど、女の家は壮絶な有様だった。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。

ウェスト・ミッドランズ州ウルバーハンプトンに住む二コラ・リッシモア(49歳)の自宅を訪れたRSPCA捜査官と警察は、想像を絶する劣悪な環境で猫が飼育されていたことに驚愕した。

猫がきちんと世話されていないことを案じた市民からの連絡を受けてRSPCA捜査官が二コラ宅を訪ねた時、二コラ本人は姿を見せることはなかった。捜査官らは数日間二コラの家を監視し窓から様子を伺っていたが、家の中にいる複数の猫に餌や水が与えられている様子はなかった。

そこでRSPCAのドーン・バーレル捜査官と警察は、二コラの家の強制捜査に踏み切った。警察は勝手口のドアを開けようとしたが、大量の排泄物がドアをブロックしており中に入ることができなかった。そこで表のドアを壊したところ、強烈なアンモニア臭が鼻を突いた。何とか中へ入るも、ゴミと排泄物の臭いで思わず嘔吐感が込み上げたとバーレル捜査官は話している。

「猫は、家から一切外に出ることができない状態でした。表玄関の辺りには複数の蚤がジャンプしていて、家の中はどこもかしこも大量のゴミと糞が山積みになっていました。その大量の糞にまみれて4匹の猫が死んでいるのを発見しました。汚いゴミの中に放置されたままの猫の亡骸を見て、本当に悲しくなりました。家の中で唯一水が出たのは浴室の蛇口で、水が出しっぱなしになっていましたが、浴室へのドアが閉じられていたので猫は水を飲みに入ることもできなかったようです。」

14匹のうち4匹が死に、残り10匹はどれも脱水症状を起こしていてかなり衰弱した状態だったという。なんらかの健康上の問題を抱えている様子の猫もいたが、明らかに治療を施されずそのまま放置されていた。「30年この仕事をしていますが、私が見た中でもこの家は最も不衛生と言っていいでしょう」とバーレル捜査官は語る。

11月9日バーミンガム治安裁判所で行われた裁判で、二コラは2件の動物福祉に違反した罪を認めた。二コラには、18か月の執行猶予付き12週の有罪判決および生涯にわたりペットの飼育が禁じられた。また、30日間のリハビリ活動への参加命令に加えて100時間の無収入労働、300ポンド(約44,000円)の裁判所費用と115ポンド(約17,000円)の課徴金支払い命令が下された。

保護された猫はRSPCAのケアのもと治療が施され、何匹かは既に新しい飼い主が見つかり引き取られて行ったそうだ。

このニュースを知った人からは、「この飼い主が精神疾患を抱えているのは明らか」「もっと厳しい刑罰を与えて、刑務所の中で心理セラピーでもなんでも受ければいいんだ」「よくこんな汚いところで自分も住めたもんだな」「こんな環境でペットを飼ってても実刑なしなんておかしいよ。4匹も死なせてるのに」「精神疾患犯罪者には刑がとことん甘いからうんざりする」といった声があがっている。

画像は『The Sun 2018年11月13日付「BRITAIN’S FILTHIEST HOME? Woman left four dead cats rotting in flea-ridden house that was so filthy a pile of POO blocked front door」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト