このほどロシアから、なんとも胸が痛むニュースが飛び込んできた。生活苦のシングルマザーが、マンション9階の窓から飛び降り息子と一緒に命を絶った。『Mirror』『Metro』などが伝えている。

ロシアのサマラ州トリヤッチで暮らしていたエレナ・オルデンブルクさん(30歳)は、脳性麻痺を患うミーシャ君(13歳)をどこへ行くにも腕で抱えて連れていた。シングルマザーだったエレナさんは、息子のために車椅子を買ってやることもできないほどの生活苦に陥っていたようだ。

11月10日の夜10時頃、母子は住んでいたマンション9階の窓から飛び降りた。意を決しての自殺だったのだろうか。どんな時にでも息子と一緒だったというエレナさんは、遺体となっても愛する息子のそばに寄り添っていたという。母子が自殺した理由について、エレナさんの身内の1人は「息子の介護に疲れ果てての自殺では」と口にしている。また、悲しいニュースを耳にした近隣住民は、地元メディアにこのように語った。

「母親は、いつも息子を抱きしめてあげていました。穏やかで、息子に怒鳴ったりすることなど一度もありませんでした。介護や生活苦のことなど、何一つ愚痴っているのを聞いたことがありません。だからこそ、重荷に耐えられなくなったのではと思います。」

エレナさんが転落死する前に会った最後の人物の1人である店の女性スタッフは、「あの日、彼女は食べ物を買っていました。何か気持ちが落ち着かないような感じに見受けられました。そうしたら夜、マンションの近くに救急車を見て、亡くなったというニュースを耳にしたんです」と話している。

地元メディアによると、エレナさんには親しい友人もおらず、息子と2人きりで暮らしており、1人で息子の介護をしていたようだ。現在も捜査は続けられているが、このニュースを知った人からは「なんてお気の毒なの。悲しくて胸が痛むわ。2人ともどうか安らかに」「ロシアも貧富の差が激しいからね…」「子供と一緒の死を決意するほど、相当追い詰められていたんだろうね。かわいそうに」「2018年だというのに、政府はこの母子に何の援助もしてやれなかったのだろうか」「こういう親子こそ、クラウドファンディングサイトで寄付を募るべきだったんだよ」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2018年11月12日付「Single mum who couldn’t afford wheelchair for disabled son found dead next to him」(Image: CEN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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