うまく言えないんだけど、女子は心の中に「愛の島」を持っているものの、男はそれを持っていない――ときどきそう感じることがあります。

愛の島というのは、自分で自分の心を見た時「こういう精神状態だと、彼もわたしのことが好きなんだというのがわかる」という感覚みたいなものです。

女子はもともとが争いごとを好まない傾向が強いからか、愛の島を日々心に持っているように見えます。

対して男は、自分が愛の島と思っているものが、本当に愛の島なのか不安に思っていたりするんですよね。

彼女とうまくいっていても、「彼女は今日も俺のことを好きでいてくれているのかな」なんて思っちゃうんです。

そんな彼が、彼女にされると嬉しい愛情表現とは?

彼女から誘ってくれる

はつねに、彼女を誘っていいのかどうか不安に思っています。

もちろん、お互いにスキンシップが好きだとわかっているカップルは別。多くの「彼女がスキンシップが好きか嫌いか、いまいちよくわからないカップル」においては、ということです。

だから彼はつねに、彼女を誘うタイミングを見計らっています。

たとえば金曜の夜に「明日デートしようね」と、彼女からLINEが来た時、彼は「イチャイチャあり?なし?」と思うんですよね。

そして「できれば彼女から誘ってきてくれたらどんなにいいだろう」と思うのです。

もう少し歳をとると、女子のほうが性欲が強くなるらしく「あるのが前提」という認識が男女両者に生まれるわけですが、それまでは彼は「彼女から誘ってきてくれたらどんなに嬉しいか、それこそが最高の愛情表現だ」と思っているのです。

反対に、黙って我慢してくれる

男子の性欲はサル同然、なんて言っても、男子だってやっぱり、というかなんというか、したくない時があるんです。

したくないというか、する元気が湧いてこない時があります。

そういう時に、察してくれて黙って我慢してくれる彼女に、彼はすごく感謝しています。同時に「元気になったら、俺、頑張るから」と思っているんです。

何らかの行為をすることが愛情表現のみならず、何かをせずに我慢するのも、彼にとっての愛情表現になるんですね。

好きなものを覚えてくれていて、的確なタイミングで言ってくれる

たとえば、好きなアーティストを覚えてくれていて、偶然そのアーティストのコンサートチケットの先行予約を見つけたらLINEくれた、というのは、彼にとってすごく嬉しい愛情表現。

女子が「彼はわたしのカラダだけが目当てで付き合っているわけじゃないよな」と思うのと同じ。

彼だって「おれに飽きたら、彼女は他の男の元へ行ってしまうのではないか」と思っていたりもするのです。

だから、日常の何気ないシーンで「覚えていること」を使って彼に愛情を表現する――これはかなり高レベルな愛情の示し方ではないでしょうか。

おわりに

いかがでしょうか。他にもいろいろありますが、要するに「彼女から」というのがポイントです。

彼女から「デートしようよ」と言ってくれる、とか、彼女から「今夜は泊まっていい?」と聞いてくれるとか、そういうのが彼にとって最高の愛情表現なのです。

なぜなら多くの男は、自分から女子を誘ってうまくいかなかった経験のほうが多いから。

「LINE交換しようよ」「デートしようよ」「手を繋ごうよ」などなど、なんでもいいんだけど、とにかく男から女子に何かを提案して、その提案をやすやすと女子が飲んでくれなかった経験の方が多いんです。

多いというのは、彼が「男から気合いを入れて、女子に何らかを提案し続けるのが恋愛の基本だ」と思っているということです。

つまり「命中率の低い射撃を続けるのってしんどいな」と思っても、彼は恋愛したい以上、撃つのを止めるに止めれないと思っているのです。ごく簡単に言うと、彼は疲れているんです。

だから、彼女から何らかを提案されたら、提案の内容にかかわらず、それだけでもう、彼は最高に嬉しく思うんです。

ひとみしょう/作家)

(愛カツ編集部)

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