出演者だからこそ語れる「J.ZONE PLUS」の魅力とは?

 DAZNのマルチザッピング番組「J.ZONE PLUS」の舞台裏密着企画第4弾は、MCのハリー杉山氏、解説者の渡邉一平氏、ゲストのJリーグ副理事長・原博実氏の3名に登場してもらい、座談会形式でJリーグの「見方・入り方・楽しみ方」について話してもらった。

 配信開始前の時間を割いて行われた座談会では、3人の考えが色濃く反映されたコメントが飛び交った。

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――Jリーグの新たな楽しみ方である「J.ZONE PLUS」の魅力とは?

原博実 「海外サッカーが盛んな地域を訪れると、ラジオでサッカー中継を放送しているんですよ。誰がどこで、何がどうなって、その感覚に近い番組だなと思ったね。今はネットが発達してきて様々な試合や情報が瞬時に見られるようになったことで、様々な楽しみが増えた。今のようなリーグ終盤になると、『こっちでは何が起きてる、あっちはどうだ』とみんなこっちも見たい、あっちも見たいというのがある。そういう楽しみ方が増えてきましたよね」

渡邉一平 「まさに、興味を広げられるコンテンツですよね! 代表に興味があって、そこからJリーグにも興味を持った『まだ何を見ていいか分からない人』に対して優しい番組。もちろんコアなファンにとっても、試合も見られて、裏話を聞くこともできる。サッカーの楽しさだけではなく、実はこういうこともある、というコアの入口でもあるのかな。Jリーグが気になる人に対して良いコンテンツだし、どのチームも質の高いサッカーをしている。興味が広がって、ファンの底上げができる番組だなと思います」

――YouTube配信やOptaデータ等、「J.ZONE PLUS」自体、進化し続けていますよね。進化や変化をどのように捉えていますか?

ハリー杉山 「進化や変化はとてもポジティブに感じています。日常でも、SNSを通して『J.ZONE PLUS聞いてます!』と伝えてくれるのは嬉しいです。僕はMCであって、プロのサッカー経験者ではありません。玄人でも初心者でも、サッカー好きの方々に対して一番やさしい入り口でありながら、親近感のわくメディアだと考えています。なぜなら、自分が素朴に感じた疑問が、その場にいるプロフェッショナルな方々、そして裏事情に詳しいような、今日はその中でもトップと言って過言ではない原さんもいらっしゃってます。生々しい、リアルなメディアだと感じています」

――リアルなメディア!

ハリー 「生々しさを肌で感じられるんです。特にこの終盤ですから! サッカーファンの気持ちをすごく代弁できていると思う。だって、他会場のスタジアムの途中経過は気になるじゃないですか!」

――たしかに、終盤戦は得点が動くたびに順位が気になります。
原 「個人的には現場に出向いた際は、その90分間に集中するの。そこでDAZNを利用して他の試合まで見てしまうと、何やってんだか分からなくなっちゃう。現場に行ったら現場。ただ、試合会場に行けず、自宅でDAZNの配信を見ているとさ、様々な試合をザッピングしていると得点シーンの直後であることが結構多いんだよね。他会場なんて、みんな気になってるじゃん。『あ! こっち入った』とかさ。みんなも見やすいんじゃないかな。試合会場では90分見られるけれど、そうじゃないと、それだけの時間、集中し続けるのは厳しいからね」

ハリー 「『J.ZONE PLUS』は、明治安田生命J1リーグだけではなく、J2・J3もフォーカスしていて、日本代表で活躍する中島翔哉選手、堂安律選手も、J3に出場していたわけです。将来のスターたちがJ3で輝く姿を確認できる。本当にワクワク感しかないというのを感じます」

楽しみ方も楽しませ方も十人十色の魅力を秘めるJリーグ

――ロシアW杯での躍進や、イニエスタ選手やトーレス選手などスター選手の加入もあり、国内サッカー熱が高まっています。新たにJリーグを見られる方々に対しての「見方・入り方・楽しみ方」はありますか?

原 「自分の立場からすれば、いろんな見方や楽しみ方があって良いと思うんです。選手の話題でもいいし、監督でも、サポーターでもいい。とにかく話題がもっと増えてほしい。チームが増えたことで身近にJクラブがある。それぞれのクラブの特徴があるし、もっと我々クラブ側も特徴を出さなきゃいけないんだけど、Jリーグの話題やクラブでの取り組みが話題になるといいね。多くのきっかけが、もっと出てきてほしい」

渡邉 「見方も楽しみ方も、人それぞれ思った形でいいと思うんです。正解はないし。解説をしていても、何を基準にというところで、攻撃や守備でも持っていき方が違うし、十人十色、いろんな観点から見ていいと思う。『代表で活躍しているから、この選手を追いかけてみよう』というスタンスでいいんですよ。『首位はどこ?』『たくさん得点しているのは誰?』というところから興味を持ってもいい。この時期のヒリヒリした残留争い自体やその中で頑張っている選手、そのチームをどう応援するという見方もあるだろうし。そこから『見る』というきっかけを僕らは作るだけであって、何からサッカーに興味を持っていくのかというのはいろいろあっていいと思うんです」

ハリー 「選手名鑑にあるような、『好きな食べ物』のような入り口もあるかなと(笑)。もちろんフォーメーションや戦術論もあるけど、いろんな入口が特に『J.ZONE PLUS』にはあるんじゃないかなって思いますね」

――楽しみ方も見方も、それぞれの方法論がありますもんね。

原 「監督やってた頃は、出身地とか出身高校が気になって見てました。『こいつここか!』みたいな。例えば、金子翔太(清水エスパルス)の出身は栃木なんだけど、JFAアカデミー福島に行ったんだよね。だから会った時に、『栃木なんだってなあ!』って話したら、(出身地が同じで)とても仲良くなっちゃった(笑)。そういうのって大事じゃないですか、地方って特に。出身や高校・大学という見方からでもいいと思うんですよね」

――皆様、本日は貴重なコメントをありがとうございました!

原 「なんかもう終わったような感じだなー!」
ハリー 「いやいや、これからですから(笑)」
スタッフ 「今の話を引き伸ばして3時間よろしくお願いします!」(Football ZONE web編集部)

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