住まいというものは数多くの設備や部品で構成されており、その中には日常的に目にするものではありながら正式な名称が知られていないものも数多く存在します。

思わず「へぇ~そんな名前だったんだ!」と感心してしまう、5つの住宅設備の正式名称についてお話ししたいと思います。

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1.ボールタップ

トイレのタンク内にある「あれ」のことです。

トイレのボールタップ

シャフトの先端にボールの浮き玉があり、タンク内の水位の変動にあわせて上下動することにより、給水弁を開閉するという役割があります。

トイレを流して水位が下がれば、浮き玉が下がることによりタンク内への給水弁が開き、十分に水が貯まって水位が上がれば浮き球も上がって給水弁を閉じます。

ここが劣化するとタンク内が満水になっても給水弁かしっかりと閉まらなくなり、水がチョロチョロと流れっぱしになってしまい、水道の使用量がいつの間にか急増してしまいます。

そのため使用していないトイレから水音が聞こえた場合、業者を呼んで調査してもらってください(修理業者の証明書があれば漏水した分の水道料金は減額してもらえます)。

 

2.フランス落とし

photo-imp / PIXTA(ピクスタ)

フランス落とし」は、しばらく前にYahoo!トップ画面の「みんなのアンテナ」のコーナーで「お前、そんな名前だったのか」として取り上げられていました。

両開きの扉の片方を固定するために取り付ける金具のことで、上げ下げ式の軸棒を受け部の穴に差し込むことにより床や地面に固定します。

天井から床までの高さがある両開きの窓を「フランス窓」と呼びますが、このフランス窓に取り付けた「落とし金物」ということで「フランス落とし」と呼んだといわれています。

 

3.スロップシンク

スロップシンク
FINEDESIGN_R / PIXTA(ピクスタ)

バルコニーや家事室などに設置されている深い大型の流しのことです。

slop(スロップ)」とは汚水のことで、汚れものなどを洗う大型の流しという意味になります。

筆者はサッシや物干し竿を拭く際にしか使用しませんが、お子さんの靴を洗ったり、ガーデニングをする方にとっては大変に重宝する設備であるようです。

 

4.巾木(はばき)

巾木
pu- / PIXTA(ピクスタ)

巾木(はばき)とは、壁のクロスと床の継ぎ目部分に設けられた「あれ」のことで、部屋の印象を大きく左右する部材であるにもかかわらず、名前があまり知られていません。

床と壁の継ぎ目部分は重要な部分であり、巾木は様々な要素から壁を守るために貼られているのですが、インテリアとしても重要な意味があり、組み合わせ次第で部屋の印象も変わってきます。

 

5.蹴破り戸

バルコニーで隣の住戸との境に設置されたボードにも意外な名前が付けられていました。


マンションにおいてバルコニーは避難通路として考えられており、緊急時には壁を破って隣に避難することが可能です。

恐らく「蹴破ることが出来る戸」ということで名付けられたのかと思いますが、筆者がかつて管理していたマンションでは台風に伴う強風で壊れてしまったりもしました。

避難通路ですからバルコニーには避難の妨げになるような物(物置等)は設置してはならないと定められています。

いかがでしたでしょうか。

たとえ誰もが見て知っている物であっても、名前を知らないとそこで会話が止まってしまって大変にもどかしい思いをするものです。

今回の記事により多少すっきりさせることができれば幸いです。

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