13日、NASL(北米サッカーリーグ、アメリカ2部相当)のタンパベイ・ローディーズに所属する元イングランド代表MFジョー・コールが現役引退を表明した。そして17日、引退に際して行われた独占インタビューの模様を、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

 現在37歳のJ・コールは、ウェストハムの下部組織出身で、1999年17歳にしてトップチームデビューを飾った。2003年夏にチェルシーに加入すると、公式戦280試合に出場し、40ゴール42アシストをマーク。2010年夏にリヴァプールに移籍すると、その後、リール、ウェストハム、アストン・ヴィラ、コヴェントリーを経て、2016年5月にタンパベイ・ローディーズに移籍。今シーズンはリーグ戦30試合に出場し、4ゴール2アシストを記録した。

 また、2001年5月にイングランド代表デビューを飾り、2002年の日韓大会から3大会連続でワールドカップ出場を果たしていた。代表通算は56試合に出場し、10ゴール14アシストを記録している。

 ジョー・コールは独占インタビューで引退について次のように話した。

「時間は誰も待たない。ベッドから出るのが難しくなってきたんだ。心はサッカーをやりたいと思っていたが、体は『もうよくやってきた』と僕に伝えていた」

「(リーグが終わり)僕はイングランドに戻ってきたよ。アメリカでの時間は楽しかったし、素晴らしい思い出だ。そして今、ここに戻り、次の章の準備をするんだ」

「いつもサッカーに関わってきた。僕はサッカーの人。(引退する)ちょうどいい時期だったんじゃないかな。もし僕がまだアメリカにいたら、おそらくまだプレーすることができるだろうけど、そろそろ次に進む時だ」

「幼い頃からずっとサッカーやってきたから、少し悲しいよ。しかし、好きな仕事ができて十分に幸運だった。引退は常にサッカー選手にあるものだ。誰しもその時が来ることを知っている」

「僕は引退の準備ができた。多くのことを経験し、素晴らしい家族とうまくやってきたんだ」

「みんなからのメッセージは、かなりエモーショナルだった。よくやったと言ってくれたし、僕が次に進むために背中をそっと押してくれたんだ。予想外だったよ」

「同僚からのメッセージはすべて特別だった。一緒にプレーした偉大な選手たちやファンのすべてが、僕にとって特別なんだ」

「みんなが僕のプレーを見てくれたり、僕と一緒にプレーしてくれて、楽しんでくれて、本当にうれしかった」

 インタビューの最後に、J・コールはこれから旅に出る若い選手へのアドバイスを求められると、こう語った。

「自分自身を、(自分という)小さな子供を、忘れてはいけないよ。(幼い時)どれくらい試合に出たいと思っていたか、試合がどれくらいの価値を持っていたのか、忘れてはいけないんだ」

サッカーが時にはつまらないと感じることがあるかもしれない。でも、目を閉じて、幼い時のあの感情を大事にして、今の君を全力で発揮するんだ」

ついに引退を決断したジョー・コール [写真]=Getty Images