言論NPOは10月11日、第14回日中共同世論調査の結果を発表したが、それによると中国人の対日感情は改善されているものの、中国に好感を持たない日本人の多さには変化がないことが分かったという。中国メディアの今日頭条は16日、「中国を嫌う日本人は多いのに、それでも中国人が日本に行くのはなぜか」と題する記事を掲載した。

 訪日中国人数は増加の一途をたどっているが、なぜわざわざ中国に好感を持たない人が多い国に旅行に行くのだろうか。この調査によると、日本に良い印象を持っている中国人は去年よりも10ポイント以上増加して42.2%になったのに対し、日本人の9割近くが依然中国に良い印象を持っていないという。

 この理由にはいくつか考えられるようだ。記事は、日本側は尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題や中国人旅行客のマナー違反など民度の問題、そして、資源や輸出面で中国が自分勝手な振る舞いを見せるからと主張していると指摘。また、日本人は中国が歴史問題を度々出してくるのに嫌気がさしているようだとも紹介しているが、これについては、歴史問題で不満があるのは、むしろ、中国なのにと納得していない様子だ。

 では、それでも中国人が大挙して日本を訪問するのはなぜだろうか。記事は、この2カ国は、反発し合いながらも経済問題では互いを強く必要としている「不思議な関係」だと指摘。日本の製品は質が良くてコストパフォーマンスが高いため中国人に爆買いされ、日本側もそれを期待して免税店を増やし中国人を雇うなど、中国人観光客を歓迎していると紹介した。

 日本人の中国に対する好感度の低さは中国人からすれば不満のようだが、日本旅行の人気には影を落としていないようだ。むしろ、訪日中国人の増加に伴い、実際の日本を目にして日本に対する良い印象を持つようになった中国人も増えているようだ。訪日客がますます増えれば、日本に対する好感度も上がり続けるに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国を嫌う日本人は多いのに! それでも中国人が日本に行くのが理解できない=中国メディア