行き場のない犬が多いメキシコで、三輪自転車で全土を巡り、犬を保護しながら引き取り手を探す旅を5年も続ける男性のニュースが話題になっている。
48歳のエドガルド・ぺロス・スニガさんは、路上で出会った犬を一時保護しては獣医に診せ、里親が望めない犬も見放すことなく仲間に加えて旅をしている。
今までに救った犬は400匹以上。
エドガルドさんは大好きな犬のために日々全力を注いでいる。
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El hombre que
viaja por todo Mexico para ayudar a perros en situacion de calle
犬たちを救う旅に出たエドガルドさん
エドガルドさんは2013年7月からこの旅を開始した。
かねてからあちこちで捨てられ、飼い主がいない犬に胸を痛めていた彼は、1匹でも多くの野良犬を助けようと決心して家を出たのだ。
メキシコで犬のために旅をするエドガルド・ぺロス・スニガさん
それからは行く先々で出会った野良犬を一時保護して獣医に診せ、健康になった犬を里親探しの団体に運んできた。
今までに巡った州は14州。救った犬は400匹を超える。
引き取り手がない犬は旅の仲間に
救った犬のなかには健康になっても里親探しが困難な犬もいる。彼はこうした犬も見放さずに自分の旅に連れて行く。
ただ生きるためだけにさすらっていた犬に餌を与え、困ったときはその力を借りながらみんなで一緒に進んでいくのだ。
こうした事情から、たくさんの犬を引き連れるようになったエドガルドさん。彼はこの犬たちをチームのメンバーとみなしている。
たくさんの犬を養いながらの移動は大変そうだが、犬たちのおかげで助かることもある。
たとえば初対面の人でも、すっかりなついた野良犬といるエドガルドさんを見れば、説明せずともすぐ理解してくれるので活動しやすくなるのだ。
救助はライフワーク。目標は「犬の守護天使」
エドガルドさんは、今やスペイン語で犬を意味する「ぺロス」をミドルネームにしている。
彼のライフワークの中心は常に犬であり、周囲にもそれを伝えたいからだ。
世界ではさまざまな保護活動がすすめられている。そこには子どもたちやホームレス、絶滅危惧種の援助に励む人や団体もいる。
だが、動物を愛するエドガルドさんの目標は「犬の守護天使」になることで、それを最後までやり抜くのみだ。
彼は現在48歳。犬のためにひたすら各地を回るのは決して楽ではないだろう。
「たとえ過去に何か失敗していても、良い行動を起こすのに遅すぎることは決してありません。もし食べ物や医薬品が無くても愛情をもって犬たちの回復に尽くし、里親探しに協力します」
みんなに犬を知ってほしい。犬への愛が原動力に
エドガルドさんの自転車は必需品のほか犬に必要な荷物を運ぶのに役立つ。その中には犬用の餌や医療品もたくさんある。
食事や犬の世話にかかるお金は草刈りや、洗車などの仕事でまかなっているが、善意の人に助けてもらうこともある。
2年前に活動がフェイスブックで広がってからは「できる限りの援助をしたい」とエドガルドさんや犬を訪ねる人が増え始めた。
フェイスブックユーザーがシェアした最近のエドガルドさん
だが彼はこうした援助をあてにはせず、自分からは何も求めないことにしている。
善意の人にはとても感謝しているが、本来は野良犬の存在に気づいてもらう旅なので、絆を深めた人間に忠実になる犬のことを見知ってもらえれば十分だと思っているのだ。
「私は動物を支えに働いたり行動したりしてます。つまり彼らへの愛が原動力になんです。それは同情でやっていることではありません」
信頼関係ができればどんなに過酷な環境でもいつもそばにいてくれる犬。彼は本当に犬が好きなのだ。
苦しんでいる犬に少しでも良い暮らしを
自転車で旅をするエドガルドさんはすべての野良犬の飼い主にはなれない。また現実は厳しく、これまでに3匹の犬を亡くすつらく悲しい経験もしている。
それでも彼は、誰にも気にかけられないまま病気や飢え、虐待で苦しむ犬たちにすこしでもより良い暮らしをしてもらおうと頑張っている。
「犬は愛情豊かで大切な者を守ろうとする動物です。だからこそ私たちも愛情をもって犬を世話すべきです。それはとても重要なことです。」
身寄りのない犬のため、頼れる犬仲間とメキシコを巡るエドガルドさん。彼の地道な活動は現地でも話題となり、多くの人に犬への関心をもたらしている。
References:quintafuerza / radarなど /written by D/ edited by parumo
全文をカラパイアで読む:http://karapaia.com/archives/52267662.html
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