球界関係者を大いに驚かせた。レンジャーズエイドリアン・ベルトレ内野手(39)が20日、今季限りでの現役引退を発表した。来季も現役続行が有力視されていた。

「何日も眠れない夜を過ごしながら悩んできた。人生を懸けてきたベースボールから引退することを決断した」

 ベルトレは球団を通じてコメントを発表した。開幕直後に39歳を迎えた今季は、119試合に出場。打率・273、15本塁打、65打点の成績を残していた。

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思わぬ形で浮上


 サプライズで思わぬ形で浮上したのが、今季途中からマリナーズの会長付特別補佐に就任していたイチロー外野手。ベルトレは通算3166安打で現役メジャーリーガートップだったが、その座が再び3089安打のイチローの元へと戻った。

 ベルトレは6月13日ドジャース戦で3安打。4回に前田健太投手から右中間二塁打を放って通算3090安打とし、イチローを抜き現役トップの座に立っていた。それだけではなく、ドミニカ共和国出身のスラッガーは、米国出身以外の選手で歴代最多の安打数となった。

 5月上旬に今季中はプレーしないことを発表したイチロー。ただ来季以降は依然として現役続行へ意欲を示し続けている。かねてから「少なくとも50歳まで現役」との希望を口にしてきた。

 マリナーズは来季、3月20、21日に東京でアスレチックスとの開幕シリーズ2連戦を予定している。ジェリー・ディポトGMは「日本に行き、登録メンバー名前が入るものと思っている」と話しているという。来春キャンプはマイナー契約の招待選手で参加し、ロースター枠が25人から28人広がる開幕シリーズはベンチ入りする見込み。帰国後、本格的にレギュラーシーズンが開幕してからの処遇は、そこまでのパフォーマンスが左右することになりそう。

すぐ後ろには大谷翔平の同僚が猛追…

 現役最多安打の座に返り咲いたイチローだが、すぐ後ろに強力な対抗馬が迫っている。エンゼルスアルバート・プホルス内野手が3082安打で、7本差に迫ってきている。

 もっともそのプホルスも来年1月で39歳。8月29日には左膝の手術を受けた。全治6~8週間との当初発表だったが、開幕にどの程度の状態で臨めるかはまだ不透明。また来季は右肘手術を受けた大谷翔平が、DHで固定起用されることが濃厚。患部に負担のかかる一塁守備をこなしながら、プホルスがどこまで出場試合数を伸ばせるかは微妙なところだ。

 同じく2001年にメジャーデビューを飾り、ア、ナ・リーグで新人王を分け合ったイチローとプホルス。ともにメジャー19年目となる来季、安打記録の行方も注目を集めそうだ。

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[文/構成:ココカラネクスト編集部]

イチローが現役MLB最多安打に復帰⁉ エイドリアン・ベルトレ引退発表と言う思わぬ形で浮上