「仕事と私、どっちが大事なのよ!」

【写真を見る】「ラブリー過ぎる!」と早くも話題の新曲「Lovely Lovely」が初披露された

同居人に言われたら間違いなく「仕事」と即答してしまう血も涙も金もない人間だが、つい先日“脱線”が趣味のようなロングインタビュアーから言われた一言でハッとした。

それは、現在皆勤を続けている「渋谷 LIVE CIRCUIT」と、積もったデスク仕事を天秤にかけ、ライブを諦めかけた時の「その仕事とTPDどっちが大事なの?」という一言。

確かにデスク仕事は後でやればいいけど、TPDはこのときこの瞬間にしかそこにはいないな…と。

体に電流が走り、思わずBIRI BIRI GIRLを踊りたくなる気持ちをそっと押し殺し、渋谷へ車を走らせた。

えっと、そろそろいろいろな方面から怒られそうなので、冗談は顔だけにしておこう。

TPDこと6人組ガールグループ・東京パフォーマンスドール11月21日に東京・渋谷WWW Xでワンマンライブ「渋谷 LIVE CIRCUIT」第4回公演を行い、今回もWEBテレビジョンが潜入。主観に満ちた独自の視点からライブリポートを送る。

■ 1曲目で勝負アリ!

21日はTPDの2ndフルアルバムHey, Girls!』のリリース日ということで、フラゲゲットしたファン、発売日を迎えて買ったファン、某大手通販サイトで予約してまだ届かない人、ライブが始まるころにはいろいろな感想がタイムラインに上がっていた。

そんな記念すべき日ということもあり、いつもよりテンションの高いファンが会場には詰め掛けているような気がした。

メンバーが入場し、1曲目にリード曲「Hey, Girls!」を持ってくるというアルバムリリースデーらしい粋なセトリ、歌い出しの高嶋菜七の“洋楽以上に洋楽な”英語の歌唱、そして浜崎香帆の心地よいあおりで一気に会場のボルテージが上がる。

よく、腕相撲で相手の手を握った瞬間自分より強いか弱いかが分かる、と言う人もいるが、そういう人がこの曲を聴いたら高嶋の歌いだしでもう名曲の類いであることが分かるはずだ。

高嶋の歌いだしももちろんだが、彼女の後を受ける脇あかりの声のトーンもこの曲とマッチしているし、中盤から後半にかけてのメンバー全員で左右にダンス~水滴が落ちるような音を挟んで浜崎の「どうして~」までの流れ、最後の盛り上がり…思わず震えた。とても1カ月前のワンマンで初披露だったとは思えない完成度。リリイベでも何度かこっそり聴いたが、本当に1カ月でよくぞここまで成熟した楽曲になったものだ。(誰だよ)

1曲聴いただけで「やはり来て良かった」感に浸っていると、早くもパーティータイムに。

Hey, Girls!」の歌いだしも好きだが、この「Go to the Party」も好感。歌っているのはダンスの申し子・橘二葉だ。

ダンスや振付の部分でフィーチャーされることが多い橘だが、特にこの曲では一度聴いたらついリピートして聴きたくなる中毒性のある歌声が光っていたし、時折ちょっぴり大人な表情を見せる姿が特に強く残った。

続けてスピード感のあるイントロから「TIME」へ。この曲はどうしてもメモを取るのを忘れて見入ってしまいがちなのだが、それでも見るたびに新鮮な驚きがある。

久々にワンマンで見たら、振りが変わったかのような錯覚に陥るほど進化したように感じられた。

もちろん時計回りに回転したり、無表情で高速移動したりと、核となる部分は変わっていないが、ライブの高揚感のせいなのか、さらに新しい魅力に出会えた気がした。

そしてこの楽曲であらためて思ったのが、脇の金髪姿が抜群に“ライブ映え”するなということ。ツイートをマメに拾ってくれる“女子力”高い子だから持ち上げているわけじゃなく、新体制後間違いなく急成長している1人だと思う。

筆者が言っても説得力ないが、TIFの時に某六本木方面のテレビ局アイドル番組担当と雑談した際に「最近脇さん目立っているよね」と絶賛していたのを思い出した。

って、こうやって褒めるとTPDファンの方に「ジョンの記者は脇さんファンだ」って書かれるのでこの辺で失礼。

■ 次はリアレンジ

続いて「夢を -Rearranged Ver.-」では、イントロのソロダンスで一気に引き込んだかと思えば、浜崎を先頭に縦一列並んで“千手観音”のようなフォーメーションを決め、耳だけでなく目にも鮮やかなインパクトを。

それから妖艶なメロディーを刻む「TRICK U」では、スラリと長い手足のしなやかさをこれでもかと生かした振り付けに、高嶋の挑発的なしぐさ、二葉先生のちょっぴり背伸びした感が生かされたソロパート…ときて、ここまでの流れを一変させたのは、この後の「Honey! Come Come!」だ。

それまでの妖艶さはどこに置いてきた?というくらい、キュートに攻めてくるメンバーたち。

浜崎のさりげないウインク&歌いだし、途中斜めにカットインして前に飛び出てくる櫻井紗季のヒップホップ系のボーカル、高嶋のトドメを刺しにくる歌声、そして6人のガオガオくねくねポーズ(?)も捨てがたいが、この曲では上西の歌声が映えていた。

ソロ曲「恋」や赤の流星のライブでも思ったが、この方は“ほっとけないボイス”の持ち主。ソロパートを歌いだすとつい固唾をのんでじっと聴き入ってしまう。

そうこうしていると「やってきました~!」とはじけた3人組のお出まし。櫻井、浜崎、橘の3人がぐーちょきぱーの「HENACHOKO-DaNCE」とともにやってきた。

GCPの楽曲になると、櫻井が普段の倍くらいハイテンションで歌にダンスに縦横無尽に駆け回る姿が見られるが、今回は曲中にロシアシュークリームを実施するなど、いつもより余計に回っておりました。

「誰に酸っぱいのが当たるかな~?」と言った櫻井が見事に酸っぱいのを当ててしまい、「あ~! 酸っぱい」と苦笑い。その後のボーカルでも酸っぱさが我慢できなかったか、思わず吹き出してしまうというハプニングが。歌詞を吹き飛ばした前回のワンマン(それは言わない約束)もそうだが、クレオパトラ化して以来ハジケ具合が止まらないそーだ。(いい意味で)

そんなワチャワチャした流れを鎮めるかのように、高嶋が女子力高めなコーデで現れ、定番ソロ曲「be alright...」を披露。

全篇英語の歌詞を相変わらず安定感抜群のボーカルで歌い上げると、11月2日にワンマンライブ金曜日の流星」を成功させた赤の流星が現れ、ワンマンでも披露した2人の大切な共作詞曲「to you」を満員のWWW Xで響かせた。

そして驚いたのが次の高嶋、浜崎、橘のマジックショーっぽい格好だ。てっきハーフタイムショーよろしく高嶋が余興のマジックでもやるのかと思ったら、「JUST LIKE MAGIC -Rearranged ver.-」という楽曲のパフォーマンスだったとは。

シンプルな曲調でボーカルを目立たせるメロディーラインも良いが、ハットを3人で回したり、ハットの色を変えたり、“マジックショー感”も忘れない演出も際立っていた。

■ ソロコーナーが終わり、後半へ!

ショータイムの後は、インストダンス曲「Neo Elements」のメロディーが流れ、橘が先陣を切ってダンスタイム

「もう楽しくて仕方ない!」と声に出さなくとも動きと表情からひしひし伝わってくる激しいダンスを見せると、アクロバット美女・浜崎がダイナミックに踊り、次のダンスリーダー・脇へW側転でチェンジ

脇が軽やかな踊りで金髪をなびかせた後は、櫻井、上西と続いて、全員集合したところでラストは不動のリーダー・高嶋が真ん中に現れ、全員でド迫力のダンス

すっかりおなじみになったこの一連の流れをライブの真ん中に持ってくることにより、後半に勢いがつく。

そのせいか、次の「Glowing」ではダブルヘッダーの2試合目に突入したような感覚にすらなった。

9月のSLC第2回公演で初披露された同曲。リリースイベントでも幾度となく披露され、誰の目にも明らかなほど曲が育ってきた。それは楽しげな振りの部分だけでなく、それぞれのソロパートの仕上がり。技術というよりもこの歌声をみんなに届けたいんだ!という熱量の意味で特にそう感じた。

何よりこの曲を披露するときのメンバーは見るからに楽しそう。「♪」が顔の横あたりから出ていそうだ。

そしてイントロが流れるだけで会場のボルテージが上がる安定の「HEART WAVES」で、観衆の波が激しく揺れ動くと、続いて初披露の新曲「Jumpin' Up!」の出番。

この日最も驚いたのはこの曲かもしれない。TPDでは、デビュー曲「BRAND NEW STORY」などを作曲した渡辺徹氏が作った曲ということもあり、アルバムを視聴した時もノリがいいしライブに合いそうな曲だなとは思っていたが、思わず「アメージング!」とその場でつぶやいてしまったほどの“ステージ映え”。

音源だけでは分からないダンス込みの楽曲のノリ具合が見事だ。ライブ後に素直さが売りの二葉先生も「この曲は疲れます」と言っていたが、それもそのはず、緩みなく終始動きっ放しだもの。左右に動いたかと思えば小刻みにジャンプ、手を上に突き上げたり、手の振りだったり、緩みなくよどみない。

これを後半に持ってくるあたり、セットリストを考えた人はメンバーポテンシャルに絶対の自信を持っているのだなというのも伝わった。個人的にはぜひ「TIME」や「DREAM TRIGGER」あたりからの流れで聴いてみたい。

それから「SURVIVAL」、これを聴かなきゃワンマンは終われない「BRAND NEW STORY」ときて、楽曲ではこの半年最も成長しているのではないかと勝手に思っている「SHINY LADY」で本篇ラスト

これを含めて音源に組み込んじゃった方がいいんじゃないか、というほど安心感のあるイントロの脇の「この曲でラストの曲です~!」のセリフあり、おなじみの間奏ダンスあり、高嶋・浜崎のリードボーカルの伸びやかな歌声あり、走・攻・守三拍子そろったスター選手のような風格すら感じさせる。彼女たちはその風格を保ったまま会場を後にした。

■ TPD! TPD!の合唱から再入場

観客からのTPDコールの後、Tシャツ姿で再入場してきたメンバー

まず浜崎が「渋谷 LIVE CIRCUITにお越しいただきありがとうございます! 皆さん楽しんでもらえましたか? 今日はなんと2ndフルアルバムHey, Girls!』のリリース日でーす! ありがとうございます!」と感謝を述べると、ファンからこの日一番の大歓声が。

なぜかファン特製の横断幕を見た高嶋が「これ、防弾着? 防弾チョッキやっけ?」と謎のリアクションをして他のメンバーにツッコまれる一幕がありつつ、一人一人アルバムのオススメ曲を語っていく。

脇、上西が立て続けに「Counting the seconds」を挙げると、続く浜崎は「迷う~!」と苦悩する顔を見せ、出した答えは「Hey, Girls!」。

これにはなぜかSEIRA様が「やっぱり、いい子だね」とお褒めの言葉をかけ、浜崎はキョトンとしながら「ありがとう…どういうこと?(笑)」と返す。

他の人と被らないように気を使って、あえてリード曲を選ぶあたりが、真面目でストイックな浜崎らしいということを言いたかったようだ。

その意図を理解し、冷静になった浜崎は「違う! 本当に好きなだけだから!」と必死に反論するも、他のメンバーSEIRA様寄りのリアクションだった。

ちなみに高嶋&櫻井は「my dearest」、橘は「Collection feat. ☆Taku Takahashi (m-flo)」とそれぞれ答えた。

そしていよいよ新曲「Lovely Lovely」の初披露へ。浜崎・橘の振り付けによる楽曲で、指ハートに、左右に手をブランブランさせるかわいらしいフリが印象的。MVもラブリー過ぎる。

ノリやすい楽曲ということもあってか、ファンもすぐさまフリをまねしている姿が目立った。もちろんノリだけでなく、しっとりと聴かせるブロックも作られていて、これはこの先TPDの定番曲として歌われていきそうだなという予感も。

ラストの「One Day One Life」では、子供たちに語り掛けるように優しく歌いだす聖母・浜崎、そして他のメンバーも同様に優しい歌声を響かせ、映画のエンディングのような空気でSLC第4回公演も大団円を迎えた。

最後は高嶋の「皆さん今日は本当に本当にありがとうございました!」の掛け声から、一同で「ありがとうございました!」のお礼、そして深々とお辞儀をして幕が下りた。

細かいが「ありがと~!」と元気にステージを去っていくメンバーたちの中で、浜崎だけ去り際に「LINE LIVEありがとう!」と言って去るあたり、やはりSEIRA様がおっしゃったように「いい子」だよね。

12月22日(土)の年内ラストワンマンのSOLD OUTももちろんだが、「Ray」で全員そろってモデル出演、地元でのレギュラーラジオ番組(上西)…。

新体制になった春に取材したとき、上西が「まだかなえられていない夢がある」と語っていたが、そこから半年という短い時間で一つ一つ夢をかなえ、着実に上のステージへと足を踏み入れつつあるTPD。

フォーメーションもどうなるか不安だった」という新体制になって半年、もうすぐ二葉先生も20歳になり、全員成人のグループになるが、まぎれもなく今が彼女たちの“成長期”だと思う。

また半年後、彼女たちの成長具合を確かめに行きたいところだ。

いや、無理、半年も我慢できるわけない。(ザテレビジョン・取材・文=人見知りシャイボーイ

東京パフォーマンスドールが11月21日に「渋谷 LIVE CIRCUIT」第4回公演を行った