▽代表ウィーク前に行われた第12節ではセビージャ勢との対戦となった首位バルセロナと2位エスパニョールのカタルーニャ勢が共に敗戦。この結果、首位バルセロナ(勝ち点24)の下に勝ち点23のアトレティコ・マドリーセビージャ、アラベスの3チームが並び上位戦線は混迷を極めることになった。

▽今年最後の代表ウィークが終了し、ようやくリーグ戦とヨーロッパの戦いに集中できる時期に突入した中、今節では3位のアトレティコと首位のバルセロナがいきなりぶつかり合う。

▽前節、難攻不落のカンプ・ノウでベティス相手に課題の守備が崩壊したバルセロナは復帰戦で2ゴールを挙げたエースFWメッシの奮闘虚しく痛恨の今季2敗目を喫した。その試合からバウンスバックが求められる中、難敵アトレティコとの首位攻防戦に挑む。今回のビッグマッチに向けてはメッシやDFピケら一部主力のコンディションが良好も、出場停止のMFラキティッチに加え、負傷明けのMFコウチーニョらのコンディションが気がかりなところだ。それでも、チャンピオンズリーグ(CL)ではすでに決勝トーナメント行きを決めているため、来週ミッドウィークに行われるPSVとのアウェイ戦をそれほど意識せず戦える点は大きなアドバンテージだ。

▽一方、首位チームをホームで迎え撃つアトレティコは前節、アスレティック・ビルバオ相手に試合終盤のDFゴディンの劇的ゴールで勝利を飾り、公式戦2連勝と好調を維持。ただ、殊勲のゴディンを始め最終ラインを中心に負傷者が目立っており、負傷明けのDFサビッチ、DFリュカのコンディション次第では自慢の堅守が機能しない可能性もありそうだ。そのため、今夏の移籍騒動後、初めてバルセロナと対戦するエースFWグリーズマンのパフォーマンスが勝敗のカギを握りそうだ。なお、アトレティコホームゲームでは幾度となく芝の状態が話題になっていたが、ワンダメトロポリターノは代表ウィーク期間に新たな芝に張り替えており、今回の一戦では上位対決に相応しいピッチ状態が期待できそうだ。

▽2強の潰し合いを生かして上位に進出したい6位のレアル・マドリー(勝ち点20)は、“暫定”が取れたソラーリ監督の初陣となる。その対戦相手は直近2戦無敗の13位エイバル(勝ち点15)だ。暫定指揮官として戦った公式戦4試合をいずれも複数得点を奪って4連勝したソラーリ監督だが、そのパフォーマンス自体は決して良好とはいえず、正指揮官として挑む今回の一戦に向けては結果と共に内容が求められるところ。とりわけ、最終ラインを中心に多くのケガ人が出ている中、その用兵に注目が集まる。さらに、来週ミッドウィークにCLローマ戦を控えているため、より繊細な選手起用が求められる。

▽その他の上位勢では今節の結果次第で首位浮上の可能性がある2位セビージャが7位バジャドリー(勝ち点17)と、4位アラベスが18位に低迷するレガネス(勝ち点10)と対戦。バルセロナに次ぐリーグ2位の24点を記録するセビージャは、アトレティコに次ぐリーグ2位の9失点を誇る昨季セグンダ王者の堅守を破れるか。

▽ベティスMF乾貴士とヘタフェMF柴崎岳の日本人選手では前節バルセロナを破って勢いに乗る12位ベティス(勝ち点16)が、16位に低迷も能力が高い選手が揃うビジャレアル(勝ち点11)と対戦。一方、日本代表で2試合に出場した11位ヘタフェ(勝ち点16)の柴崎は、久々の出場を目指して17位ビルバオ(勝ち点10)とのアウェイゲームに挑む。

▽また、前節終了後に監督交代に踏み切った14位セルタ(勝ち点12)では戦術家として知られるミゲル・カルドソ新監督の采配に注目が集まる。

リーガエスパニョーラ第13節》

▽11/23(金)
《29:00》
レガネス vs アラベス

▽11/24(土)
《21:00》
エイバル vs レアル・マドリー
《24:15》
バレンシア vs ラージョ
《26:30》
ウエスカ vs レバンテ
《28:45
アトレティコ・マドリー vs バルセロナ

▽11/25(日)
《20:00》
ビルバオ vs ヘタフェ
《24:15》
セビージャ vs バジャドリー
《26:30》
エスパニョール vs ジロー
《28:45
ビジャレアル vs ベティス

▽11/26(月)
《29:00》
レアル・ソシエダ vs セルタ

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