11月20日、平年より23日遅く、128年前の記録と並ぶ最も遅い初雪と報道された北海道を舞台に描かれた映画がこの冬、続々と公開される。

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■ 「ニート・ニート・ニート」

まず、11月23日に全国公開された映画「ニート・ニート・ニート」では、苫⼩牧市札幌市稚内市阿寒湖アイヌコタン、留萌市、清⽔町、帯広市、新得町、えりも町など、北海道各地総移動距離3300km超という過酷なロケ撮影を敢行。

住所不定の無職・レンチ(安井謙太郎)、退屈な毎日にうんざりして仕事を辞めてしまったタカシ(山本涼介)、引きこもりのキノブー(森田美勇人)という3人の“ニート”と、家出少女・月子(灯敦生)が、広大な夏の北海道を舞台に逃避行を繰り広げる青春物語だ。

主演を務めた安井は「約1カ⽉いたので、⻑い旅⾏というか、旅⾏という⾮⽇常で気持ちがハイになる、毎⽇あれと近い感覚でした。

レンチとしてもハイになっていたので、思った以上に殻をやぶれた気がしています」と、過酷な撮影にもかかわらず北海道を存分に満喫したようだ。

■ 「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」

そして、12月28日(金)には北海道出身の大泉洋が主演を務める映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」が公開される。

札幌・旭川・美瑛などオール北海道ロケで行われた本作は、幼少から難病の筋ジストロフィーを患い、車椅子生活を送りながらもにワガママに生きた鹿野(大泉)と、そんな真っすぐな生き方をする彼と出会って変わっていく人々の姿を描いた感動実話。

劇中では、ボランティアの田中(三浦春馬)と高村(萩原聖人)の付き添いのもと、北海道の大自然の中でジンギスカンを頬張りながらライブではしゃぐ鹿野と美咲(高畑充希)の姿が印象的な、北海道ならではのシーンをはじめ、緑が美しい夏の北海道の情景が満載だ。

感動的な物語でありながら、クスッと笑えるシーンもちりばめられており、完成披露試写会でのアンケートでは、作品満足度が驚異の95.9点を記録するなど、公開前から注目度の高い作品となっている。

■ 「そらのレストラン」

さらに2019年1月25日(金)には北海道せたな町を舞台に描かれた、大泉主演の映画「そらのレストラン」が公開。

洞爺湖を舞台にした「しあわせのパン」(2012年)、空知を舞台にした「ぶどうのなみだ」(2014年)に続く、地域と人と食を描いてきた“北海道映画シリーズ”の第3弾となる本作は、海が見える牧場で作り出される“チーズ”とさまざまな食材が仲間と家族の心をつなぎ、絆を深めていくというストーリー。

北海道出身の大泉が牛を飼いながらチーズ工房を営む主人公・亘理役を務める。

札幌からやってきた有名レストランのシェフの手によって、自分たちの食材がさらにおいしくなることに感動した亘理らが1日限りのレストランを開くことを目指す姿が描かれており、予告編で映し出される海と山をのぞむ雄大な北海道の風景と、次々と登場する色鮮やかな料理は、見るだけで心を満たしてくれるとともに、本編への期待を膨らませる。

気温としては日本屈指の寒い土地ではあるが、この冬は心を温かく満たしてくれる3本の映画のおかげで、ほくほく顔でいられそうだ。(ザテレビジョン

12月28日(金)公開の映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」