楽天は11月26日、東京・二子玉川の本社で、同社が運営するオンラインショッピングモール「楽天市場」の「ヒット番付 2018」を発表した。2億点に上る商品の膨大なデータから、「懐古消費」「スポーツ特需」といったキーワードで商品を分類し、今年のトレンドや来年のヒット予測を紹介した。

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 東の横綱は、「懐古消費」だった。改元が予定される2019年を控えて「平成最後の」という前置きで、過去に一世を風靡したブームが再燃し、多くのブランドから登場した復刻商品が人気を集めた。中でも、家電分野ではレトロ調理家電の売り上げが18年1月1日から9月30日までで前年同期と比べて2.09倍、カセットプレーヤーが同1.41倍となった。

 西の横綱は、「スポーツ特需」。今年は世界的なスポーツ大会だけでなく、野球やテニスなどで日本人選手の活躍する機会が多く、スポーツ観戦が熱かったことから、観戦を充実させる商品や選手効果で注目されたグッズが人気を集めた。特に大きく伸びたのは有機ELテレビで、同6.79倍と躍進した。

 また、東の大関「猛暑特需」では携帯扇風機が、西の大関「キャッシュレス需要」ではクレジットカードケースやミニ財布が大きく動いた商品としてあげられた。東西の小結は、それぞれ「女の時産」「男の時短」だった。自由な時間の確保を目指して、食材を入れるだけで料理する自動調理器が同4.87倍と好調に推移した。

 昨今話題にあがることの多い「eスポーツ需要」は、東の前頭についた。高機能PC周辺機器が伸長しているとして、ゲーミングキーボードは同1.75倍、ゲーミングマウスは2.03倍に成長した。

 発表会に登壇した楽天市場のトレンドハンターである清水淳氏は、「増税前の駆け込み需要」「元年消費」が19年のトレンドになるとの予想を発表。

 「消費税率が改定される来年10月には、2014年同様、“駆け込み消費行動”が見られると考えている。さらに、“元年”に行う結婚や出産などの幸せなライフイベントへの期待感から、すでに楽天市場でも結婚や出産に関連する商品の検索数が伸び始めている」とコメントした。

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