11月26日放送の『バラいろダンディ』(TOKYO MX)において、中国のネット上で騒ぎとなっている「ドルガバ事件」が取り上げられた。ドルチェ&ガッバーナ(D&G)が東洋人の女性が箸を使ってピザを食べる宣伝動画を公開したところ炎上を招き、中国国内では不買運動も巻き起こっていると伝えられた。ドルガバ側が謝罪動画を投稿するも、騒ぎは収まる気配がない。

 これを受け、番組ではさまざまな意見が交わされた。経済評論家勝間和代氏は「不愉快になる。箸の文化をどう思っているんだろうというのと、明らかに揶揄しているイメージが伝わってくる」と批判。漫画家の倉田真由美氏も「日本人含めて東洋人全体に対する侮辱がある」と怒り心頭だった。一方で、タレントの武井壮氏は、慎重な立場に立ち「俺はそんなにひどいとは思わない。楽しそうに食べているし」と話し、この動画が生まれた背景として「例えば、中国へ行ってコピー品が並んでいるのを見て気分が悪くなったのかもしれない」と理由を推察した。

 確かに問題の動画全体の構成から見た場合、「箸でピザ」はありえないだろうが、ネットでは意外にも、怒りよりも「いや、居酒屋とかで普通に箸でピザ食ってるし。手が汚れなくていいんじゃない?」「俺は箸でパスタも食うしピザも食ってるけど」といった反応が見られた。

 特にパソコン、タブレット、スマホといったデジタルガジェットが手放せないネット民にとって油汚れは大敵である。そのため、手を汚さないために、ピザも箸で食べるといった人が一定数いるようだ。また、「ピザとともにポテチも箸でつまむ」といった声も聞かれる。確かにポテチの手づかみは、ピザ以上に油だらけになりそうだ。

 さらに、実際に箸でピザを切って食している画像や動画が、ネット上では次々とアップされている。今回の騒動は中国国内でも「ナイフスープを飲む」動画がユーモアとして投稿されるなど、様々な動きを見せている。これから忘年会シーズンが重なることもあり、「箸でピザ」はSNSのトレンドともなりそうだ。

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