イギリスシンクタンクレガタム研究所が、「繁栄している国」をランク付けするものとして毎年発表している「レガタム繁栄指数」。今回そのうちの「健康」部門において、日本が堂々の3位にランクインしました。ちなみに、健康だけでなく他の「ビジネス環境」「自然環境」「教育」などといった合計9つのカテゴリーを総合させた結果は、23位に終わっています。

「健康」部門で149カ国のうちトップに立ったのはシンガポール。2位にはフランスドイツに挟まれたヨーロッパの小国、ルクセンブルクが続いています。逆に最も「健康ではない」ワースト10の国には、ナイジェリアウガンダをはじめとしたすべてアフリカの国がランクインしています。

 

 

ベスト10 ワースト10
1 シンガポール 中央アフリカ共和国
2 ルクセンブルク チャド
3 日本 ギニア
4 スイス マダガスカル
5 カタール ベナン
6 オーストリア コンゴ民主共和国
7 スウェーデン ナイジェリア
8 ノルウェー シエラレオネ
9 香港 ニジェール
10 アラブ首長国連邦UAE ウガンダ

「健康」部門における指標には、対象国の医療システムや病気のレベル、肥満率を用いて順位付けされています。しかし、イギリス、アメリカ、オーストラリアなどの先進国がトップ10にみられません。この事実が象徴するように、過去数十年で世界的な向上をみせた「健康」といった指標は、最近では横ばいになり始めていると専門家は指摘します。

豊かになって寿命が延びる国が増える一方で、豊かになり過ぎたゆえの「肥満」などといった健康を害する症状も増えていく傾向にあります。たとえばアメリカでは、全国民のうちおよそ36%もの人々が「危険」と言っていいほど「太りすぎている」とのことです。

また、専門家はベストとワーストの間の「健康格差」が広がっていることにも。貧困地域に「ワースト国」が集中していることを考えれば、世界的な「経済格差」や「教育格差」が健康の格差にまでつながっていることは明らかです。レガタム繁栄指数の測定が始まったのが2007年ですが、ベストとワーストの間のギャップが広がり始めたのが2013年。そこからその格差は少しずつ広がり続け、今回2018年において史上最も大きな格差を記録しています。

 

日本が上位にランクインしたことはとても光栄なことですが、その「上位」と「下位」の国々とのギャップが広がり続けているといった事実は、知っておかなければならない事実です。

 

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via: dailymail / translated & text by なかしー

 

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