本連載では、Appleの最新情報を噛み砕いて解説する。第17回は2018年12月4日に公開された、2018年に人気だったアプリをチェックしたい。

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Appleは2018年12月4日(日本時間)、「2018年ベスト」と称して影響力の大きかったコンテンツを発表した。内容は「The App Store」「Apple Music」「Apple Podcasts」「テレビと映画」「Apple Books」の5つに分かれている。コンテンツの選出方法は、リリースを読む限り「各カテゴリーの人気トップチャートと、Appleのエディターが選んだ作品」となっており、単に売上が多かったものだけが紹介されているわけではない。

全てのカテゴリーを取り上げると膨大な量になってしまうので、本記事ではApp Storeのジャンルとして紹介されているコンテンツをチェックしてみる。せっかくなので、昨年の発表ーーつまり「2017年ベスト」ーーと比較してみたい。

カテゴリ分けが細かくなった

まず、2017年のリリースと比較してみると、選出数が多くなっていることがわかる。2017年では、エディターが選出したものとしてiPhone・iPad向けのアプリ・ゲームが計4つ、加えてAppとゲームのランキングが載っていた。しかし、2018年版では、「今年のアプリケーショントレンド」「今年のゲームトレンド」が加わり、MacやApple TVについてもベストのアプリ・ゲームが紹介されている。また、Apple Watchについては「お気に入りのApple Watch App」なるリンクが作られている。

アプリのトレンドである「セルフケア」としては4つのアプリが、ゲームのトレンドである「バトル・ロワイアル方式のゲーム」でも4つのアプリが紹介されている。例えば、瞑想を手助けするアプリ「Calm」は2017年のエディター選出アプリにも登場しており、今年のトレンドにも取り上げられている定番だ。一方で、「Fortnite」や「PUBG MOBILE」のようなゲームアプリがあるのはいかにも今年らしい。

続いて、有料アプリが多いが、ベストとして選出されているアプリは個性的だ。iPhone用に最適化されたペイントアプリ「Procreate Pocket」や、穴を操作するパズルゲーム「Donut County」など、国内のApp Storeでも入手できるので、もし気になったら試してみるといい。なお、iPad向けとしては、カエルのAR解剖が行える「Froggipedia」やパズルゲームの「Gorogoa」がピックアップされている。

最後に、アプリランキングも比較しておきたい。本記事執筆時点で掲載されていた「Top Apps Charts of 2018」は、米国向けのものと思われるので、米国サイトで確認できる2017年版と並べた(日本語サイトでは、2017年版の日本向けアプリのランキングも表示されるが、やや内容が異なるからだ)。

まず、アプリのトップチャートについて、ほとんど定番アプリはその座を維持しているものの、数点の入れ替わりが見られた。2018年で新登場したのは「Cash App」「TikTok」「Google Photos」の3アプリである(Square社が提供する「Cash App」は低年齢層に人気の送金が行えるアプリだというが、日本のApp Storeでは表示されない)。

一方で、ゲームアプリは入れ替わりが激しく、2017年から引き続きラインナップしているのは5アプリに留まる。「Super Mario Run」や「Candy Crush Saga」などが姿を消し、「Fortnite」や「PUBG MOBILE」などのやや過激なゲームが人気になっているのはトレンドで取り上げられた通りだ。

関連サイト
Apple、2018年ベストを発表 - Apple (日本)

text井上晃(ゴーズ)
(d.365

掲載:M-ON! Press