「今は低金利だから毎月ETF(上場投資信託)などへの投資をしないと将来が危ない」と盛んに喧伝されている。だがそんなことはない。もっと注目すべき点とは?(写真:makaron* /PIXTA)

「一年の計は元旦にあり」と言われますが、なにかと慌ただしい12月こそ、資産形成について考えるのに最も適しているのです。12月に年末調整をする際、住宅ローン控除や生命保険料控除などの書類に、資産形成のちょっとしたヒントが隠されているからです。

iDeCo(個人型確定拠出年金)情報を提供している、「個人型確定拠出年金ナビ(iDeCoナビ)」は、毎年11月ごろからアクセス数が増える傾向があります。税への関心が高まるこの時期は、資産形成に関心を寄せやすいのです。

資産を作るのに必ずしも投資の必要はない

では、資産形成の計画とは、実際には何をすればいいのでしょうか。それはズバリ、「積立額の増額」を検討することです。

11月に公表された金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、金融資産保有世帯の資産額は単身世帯で350万円、2人以上の世帯で787万円(いずれも中央値)と全世代平均では減少しています。しかし、30代、40代では「昨年より増えた」と回答した人が「減った」と回答した人を上回っています。家を買ったり、子どもの教育費もかかったりと、なかなか貯めにくいと言われている世代も、頑張って資産を増やしているようです。

私は、その方法として「積立投資」をお勧めしていますが、必ずしも積み立てで“投資”をしなければならないわけではありません。「投資」が苦手な人であれば、貯蓄でも十分まとまった資産をきちん作ることができるのです。

たとえば、毎月2万円を運用利回り3%で積立投資した場合、20年後の元利合計は約657万円になります。では、毎月の支出を少し抑えて、1万円多い3万円を毎月積立“貯蓄”した場合はどうなるでしょうか。今だと1年定期でも0.01%ぐらいしか利息がつきませんが、20年後の元利合計は、なんと約721万円になるのです(いずれも非課税の場合)。