この世界の片隅に」(2018年・TBS系)で堂本志野を演じ、その瑞々しくも凛とした演技が話題になった土村芳。2019年1月19日(土)からスタートするドラマ「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」(毎週土曜夜11:30-11:59 NHK総合)への出演が決定した。本作で土村は、今までとは一味違ったコミカルな演技を見せる。

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――本作は、ある地方都市で大量に発生したゾンビと戦うアラサー女子たちを描いた社会派ブラックコメディー。最初にこの話を聞いてどう思いました?

タイトルを聞いて、どんな話なんだろう?ってすごく興味を持ちました。私はゾンビなのかな?って思ったり(笑)。ただ、このドラマのタイトル通り、こういう極限状態にならないと分からない事って多いと思うんです。少し、いやかなり特殊な状況ですが、誰しもが共感できる部分がある人間ドラマだと思います。ちなみに私が演じる柚木は、勉強ができるタイプではないんですが他人のことはよく見ている人物で、たまに発する言葉は的を射ていることも多い女性。ゾンビ(が発生している環境)に対しても、ちゅうちょなく(生き残るための)アイディアを出していくバイタリティあふれる人です。

――土村さんは“マイペースな慎重派”と自分のことを称していますが、演じた柚木と共通点はありましたか?

柚木はもっと理解に苦しむかなと思ったら、意外と私自身に共通している部分も多くて。マイペースで楽観的なところは近いのかも。誰にでもオープンで明るい柚木はステキだと思いますし、友達にいたら面白いかもしれないですね。

――柚木はゾンビと戦いを挑んでいきます。もし自分が柚木の立場になったらどうします?

これ、悩みますね(笑)。襲われたら全力で反撃をしますが、基本、隠れて暮らしたい。いかにゾンビに見つからずに逃げて生き残れるか。隠れるとしたら、どこがいいんですかね? 煙とかでバレるのは困るから、地下に潜伏するのがいいのかも。あと、仲間は絶対欲しいかな。一人だと本当につらいと思うので。でも、できるだけ戦わずに生き残りたいです!

――昨今、海外ドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズに始まり、映画でもドラマでもゾンビを扱った作品が大ブーム。そういう作品は見たりしますか?

「ウォーキング・デッド」は、怖過ぎてまだ途中までしか見てなくて…。あれって驚かせるシーンが多いじゃないですが、心臓に悪くって…。実は怖いものは苦手なんです。学生のころは怖いもの見たさで色んなジャンルの映画も見ていましたが、最近は怖いものは「もう大丈夫!」とシャッターを下ろすことを覚えて(笑)。だって、見たらどっか記憶に残って、ふとした時に思い出して怖くなるので。ちなみに、映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004年)は見ました。この作品はコメディー要素が強かったので楽しめました。本作もゾンビを扱っていますが、怖い感じは全くない!! 怖がりの方にもぜひ見ていただきたいです。

――タイトルに“人生見つめ直した”とありますが、土村さんが人生見つめ直すきっかけってありますか?

お風呂やトイレに入った時に、ふと「私って何だろう?」と考えることはあります。すごく漠然としているのですが、手とかを見て何か大きくなったな~とか、鏡を見て歳取ったな~って。先日、仕事の都合で昔の写真を実家から送ってもらったんですが、その写真を見ていたらいろいろ思い出しちゃいましたね。なんたって髪型がヤバくて(笑)。恥ずかしいことしていたな~と、笑ったり落ち込んだりしました。でも、これまでの人生を振り返ると、私はすごく恵まれていたなと思います。つらかったこともありますが、それを超えるほどの楽しかった思い出の方が残っているので。これからもその気持ちは持ち続けていきたいです。(ザテレビジョン・取材・文=玉置晴子)

土村芳が2019年1月新ドラマ「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」に出演