中国が国策としている高速鉄道。2018年は香港にも高速鉄道網を伸ばし、営業距離では3万キロに届く勢いとなっている。中国メディアの快資訊は5日、中国の高速鉄道が日本の新幹線を追い越したと主張する記事を掲載した。「日本が弱くなったのではなく、中国が強くなったのだ」と主張している。

 記事は、新幹線を「中国の師だった」と紹介。新幹線の車両を製造している川崎重工業から学び、技術移転したからだ。記事は川崎重工業について、「技術は確かにすごい」と称賛。2000年より前は高速鉄道技術で世界のトップクラスであり、カナダ・ボンバルディア、フランスアルストム、ドイツシーメンスとともに、中国に技術移転することで中国の「師」になったと当時の川崎重工業を称賛した。

 しかし、その後の川崎重工は不調であると指摘。今年10月に発表した9月中間決算によると、純損益が前年同期の108億円の黒字から35億円の赤字に転落した。米国向けの鉄道車両で不具合が相次いだためと報じられている。そのうえ、国内では日立との競争があり、海外では中国もライバルとなり「追い詰められている」と指摘している。

 中国は最近、高速鉄道の海外輸出に力を入れており、受注合戦で日本にも勝利したことがある。また、高速鉄道分野ではさまざまな「世界一」を記録していることを誇りにしているほどだ。それで記事は、「かつての生徒である中国はすでに師を追い越した」と主張した。

 国土面積の大きな中国は、その豊富な資金で中国全土に高速鉄道網を敷いたため、営業距離などでは日本よりはるかに長い。また、2011年に大事故を起こしたとはいえ、その後は大きな事故もなく運行することができており、海外輸出にも成功しているため、中国人の誇りとなっているようだ。しかし日本の新幹線は、長年にわたる経験と安全運行という実績があるほか、リニア中央新幹線も建設が進められている。中国高速鉄道の競争力が高まったことは事実であろうが、日本も中国には負けていないと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国高速鉄道は日本を超えた! 「日本が弱くなったのではなく、中国が強くなったのだ」=中国