ポーランドのForever Entertainmentは、日本のセガと提携し『パンツァードラグーン』と『パンツァードラグーン ツヴァイ』のリメイクを行うことを発表した。『Panzer Dragoon: Remake』は2019年内の発売を目指す。同作と『Panzer Dragoon II Zwei: Remake』の価格、プラットフォームなどは未定となっている。
ポーランドのゲームメディアGraczpospolita.plによれば、開発はForever Entertainmentの傘下MegaPixel Studioが担当する。単純な移植にはならず、グラフィックやコントロールなどを現代のトレンドに合ったものに調整するという。
ゲームの内容やスクリーンショット、動画などの資料は今後数ヶ月以内に発表される予定だ。
『パンツァードラグーン』はセガが1995年にセガサターンでリリースした3Dシューティングゲームだ。以降、『パンツァードラグーン』シリーズとして『パンツァードラグーン ツヴァイ』や、RPGとなった『AZEL -パンツァードラグーン RPG-』といった作品がリリースされている。
今回リメイクが発表された『パンツァードラグーン』と『パンツァードラグーン ツヴァイ』では、プレイヤーはドラゴンライダーの青年としてドラゴンに乗り、世界を守るために古代文明が生み出した生物兵器や敵性ドラゴンと戦う。ジャンルを「ドラマティックシューティング」と銘打っており、奥深い世界観や物語を重視したゲーム性が特徴だ。
基本は奥へスクロールしていくシューティングゲームだが、視点を前後左右に向けることができ、敵は360度全方位から襲いかかってくる。直線的に飛んでいく通常ショットだけでなく、敵をまとめてロックオンできるレーザーも駆使して敵と戦う。
『パンツァードラグーン ツヴァイ』はさらにパワーアップし、マップの分岐やドラゴンの成長要素、画面内の敵をまとめて倒す「バーサク」も追加された。
2018年は『AZEL -パンツァードラグーン RPG-』が20周年を迎え、シリーズのサウンドトラックがデジタル配信され、『AZEL -パンツァードラグーン RPG-』のサウンドトラックはアナログレコード版も発売された。
なおForever Entertainmentは過去に『Hollow』や『進化のひみつ』といった比較的小規模なタイトルの制作や他社の移植開発に関わってきたスタジオで、どうしてセガではなく同社が『パンツァードラグーン』のリメイクをと思う人も多いだろう。
一方で、近年のセガでは『シェンムー3』や『ベアナックル4』など過去の人気IPの新作開発を国内外問わずに外注する例もあり、今回のリメイクプロジェクトもその流れのひとつなのかもしれない。2017年にセガが公開した事業戦略「Road to 2020」のなかで、同社は有力IPのリバイバルに注力していくことを伝えていた。
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国内外で根強い人気を誇り、リメイクも熱望されていた『パンツァードラグーン』シリーズ。ついに動き出したリメイク計画は多くのファンにとって嬉しい発表だろう。現代風になるというこのリメイクにおいて、グラフィックやゲームプレイなどどのように変化するかは現時点で不明だが、今後発表される続報に期待したい。
文/古嶋 誉幸
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