日本人選手最上位は熊谷の16位 「最も優れた選手の一人」「成功は代表チームでのもの」

 英紙「ガーディアン」が「2018年女子フットボーラートップ100」を発表した。日本人選手では女子UEFAチャンピオンズリーグ(CL)3連覇中の強豪リヨンプレーするなでしこジャパン(日本女子代表)のDF熊谷紗希やINAC神戸レオネッサのFW岩渕真奈など4人が名を連ねた。

 日本人選手最上位の熊谷は、欧州の女子サッカー界で圧倒的な強さを誇るフランスリヨンプレー。2013年の加入以降、国内リーグ優勝5回、カップ戦4回など多くのタイトルを獲得。リヨンの強さは国内にとどまらず、女子CLでは2015年から3連覇中だ。

 そして、熊谷はなでしこジャパンのキャプテンも務めるなど、今や日本女子サッカー界の顔となった。代表では最終ラインの要、所属クラブではMFとしてもプレーしているが、日本人選手トップに立った熊谷に対する評価は以下のとおりだ。

「ディフェンシブMFは必ずしも正当な評価を受けているわけではないが、クマガイがこのトップ20に入ったことは評価の証となった。最もクラッシー(優れた)選手の一人で、ミッドフィールでもディフェンスでもプレーできる能力を併せ持っている。全てを勝ち取ったリヨンにおいて常に先発だったというわけではないが、2018年の大きな成功は代表チームでのものだ。彼女はライバルのオーストラリアを倒した日本のキャプテンとして2018年アジアカップで優勝し、またしてもトップ選手として相応しい素晴らしい1年を過ごした」

なでしこのエースFW岩渕も選出 来夏フランス女子W杯で「見るべき選手」と称賛

 日本人選手で熊谷に次ぐ高評価(62位)を受けたのが、なでしこリーグのINACでプレーする岩渕だ。度重なる負傷に悩まされ、ドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンから日本へ戻ってきたのが17年7月。以降は輝きを取り戻している。

 18年の岩渕は代表戦で計9得点をマーク。そのうち2得点を決めたアジアカップではMVPに選ばれたことなどに言及され、「彼女が来夏のフランス(女子ワールドカップ開催国)で見るべき選手であることに疑いはない」と注目選手に推されている。

 その他には89位にシアトルレイン(アメリカ)のFW川澄奈穂美、96位にブリスベン・ロアー(オーストラリア)のFW永里優季がランクイン。トップ100に日本人選手は4人だった。

 なお、上位は昨季のCL準優勝のヴォルフスブルクドイツ)所属、デンマーク代表FWペニーレ・ハーダーが堂々の1位。2位にパース・グローリーオーストラリア)のオーストラリア代表FWサマンサ・カー、3位に熊谷とリヨンで同僚のノルウェー代表FWアーダ・ヘーゲルベルグと続いた。(Football ZONE web編集部)

(左から)なでしこジャパンDF熊谷、FW岩渕【写真:Getty Images】