12月12日放送の『バラいろダンディ』(TOKYO MX)において、元セクシー女優の蒼井そらがオフィシャルブログにおいて妊娠を発表した話題が取り上げられた。番組では、彼女の姿勢に応援する声が集まっていると紹介された。

 偶然にもこの日のコメンテーターは、女優の遠野なぎこ、小説家の室井佑月、著述家の湯山玲子と女性陣のほか、“ココロは女”のクリス松村がそろっている。蒼井の決断についてそれぞれの意見がかわされた。

 遠野は率直に感じたこととして、「その人の自由でしかない」と話しながらも、「子どもは親を選べない。もし自分が若いころにAV女優になろうと思ったら、普通の幸せを手に入れる道をあきらめたと思う。今はネットの時代、子どもが早い時期に親の過去を知る。誰が親のセクシーな姿を見たいですか?」と問いかけた。今回の件には蒼井を応援する声が多いが、あえて逆張りの意見を突き付けたといえる。

 さらに、遠野は「そもそも妊娠を公表すべきなのか。彼女のエゴではないか」とも話した。ネット上でも「厳しい意見だろうけど、これが大多数の人の本音じゃないの?」「この人、親から虐待受けていたんだよね。そうなると『子は親を選べない』って言葉も深くなるわ」といった声が見られた。

 遠野に真っ向から反論したのが室井である。「顔出しでエロ(小説)とかも書いてきたけど、それで息子が何か言ってきたら『それでお前を食べさせてきたんだから』と言う」と反論。これにもネット上では「これはいつもの室井節って感じ」「みんな彼女みたいに強くなれればいいんだけどねぇ……」といった声が見られた。

 また、湯山は「ちょっと前だったらストリッパーや娼婦の子どもみたいな立場になるのかな。今はAVって私たちの世代と違って、おおっぴらになってきている」と社会の変化を指摘。さらに、クリスも海外の例を出し、「オランダでは売春が国家に仕事として認められている。それで学生が学費を稼いだりしている」と話した。だが、これらのケースはあくまで一部の先進的な話であり、現実社会はそこまで寛容ではないのも確かだろう。ネット上でも「海外はそうでも日本はそうとは限らないよな」「蒼井そらは有名人だからいいとしても、ほかの無名AV女優の場合はどうなるんだろう。出演強要とかの問題もあるよね」といった慎重な声が聞かれた。

 番組では湯山が「偏見は絶対にあるので、彼女はどれだけ覚悟して長い子育てに付き合っていくのか」と話し、遠野も「子どもを全力で守っていってあげないと」と同調。室井は「とにかく偏見に負けないでもらいたい」とエールを送った。蒼井を応援したい気持ちはもちろんあるとしても、きれいごとでは済まされないのが実際のところなのだろう。
遠野なぎこ