大学の学園祭ではゲストライブが行われることもあり、大きく盛り上がる目玉イベントの一つです。 今回は、11月24日(土)に宇都宮大学で開催された「MELODY STAFF presents 学園祭LIVE 2018 Musicle Buffet」本番直前、ゲストのgo!go!vanillasの皆さんに、学園祭についてや高校時代のお話を伺いました。精力的にライブ活動をされ、学園祭ライブにも数多く出演している皆さんですが、普段のライブとは一味違う学園祭の雰囲気をどう感じているのでしょうか。

学園祭ライブは、学生の熱意や愛情を感じる

――普段のライブと学園祭ライブで、意識の違いはありますか?

牧達弥(Vo./G.):学生が主体となり、こうやって僕らを呼んでくれて楽屋でおもてなしをしてくれたり、イベントを盛り上げるために準備してくれたりして、純粋な熱意や愛情をすごく感じます。ライブのお客さんにも学生が多いので、自分たちも昔に戻ったような気持ちになれますし、学生時代を思い出します。

僕らのことを知ってくれていたり、ライブに来てくれていたりする子たちが一生懸命呼んでくれたので、それに対する恩返しと、お祭りを盛り上げようという気持ちでいつも学園祭には出ていますね。


――学園祭ライブでのセットリストの組み方や、今日のセットリストを決められた経緯はありますか?

牧:毎年こうやって学園祭に呼んでいただけるんですけど、本番前に軽音楽部の演奏を見させてもらったり聞こえてきたりします。同じ音楽をやっている子たちもライブに来てくれるだろうから、「やっぱバンドって最高だな」って思わせてあげたいですし、そうではないお客さんにも「学園祭に来てよかったな」と思ってもらえるような、お祭りの一つの目玉になれるようにセットリストは考えています。なのでアップテンポの曲を多めに、攻め攻めにすることが多いんですけど、今日は今年の学園祭でやっていない曲をやったりします。自分たちとしてもワンマンライブということもあり、気持ちが強いセットリストを組みました。


――ご自身が学生だった頃の学園祭の思い出はありますか?

牧:僕は結構消極的で、全体活動に参加してこなかったんです(笑)。それは単純にまぶしかったというか、それができる人たちに対して憧れが強くて。それにあまのじゃくで中に入れなかったことが多かったので、今こうやって参加させてもらえてありがたいですね。「こういう風に実行委員は各々の仕事を決めてみんなで協力しあっているんだ」と知って、なんて素晴らしいんだと感じました。学生時代の自分に「お前も将来を考えてやった方がいいぞ、絶対!」と言ってあげたいです。

自分が変わらなければと思い、気持ちを入れ替えた

――皆さんはどんな高校生でしたか?

長谷川プリティ敬祐(Ba.)(以下、プリティ):最悪にねじまがっていました(笑)。「人と同じ」が苦手という自意識をこじらせている感じでした。とにかくひねくれていて、ずっと自分にイライラしていました。

牧:先生からしたら、超嫌な奴じゃん。なんでいつも怒ってるの、みたいな(笑)。

僕はバスケ部だったんですけど、ほぼ3年間部活中心の生活って感じでしたね。中学からやっていてそのつらさが当たり前になっていたので、高校時代はしんどいと思わなかったけど、今思うとすごかったんだなって。

プリティ:牧は高校のとき、いつ寝てるかだれも知らないっていう。

牧:ああ、あったね。夏休みだったんですけど、部活が終わって、夜にこいつ(プリティ)とか他の友達が僕の家に遊びに来るんですよ。朝までゲームとかして遊んで、こいつらが7時くらいに帰って僕は朝9時から部活があってそのまま行って。夜の8時くらいまで練習があるんですけど、10時くらいになったらまたこいつらが来るっていう日々を過ごしていました(笑)。

プリティ:こっちは家に帰ったらもちろん寝るんですよ(笑)。

ジェットセイヤ(Dr.)(以下、セイヤ):自分は高校時代、カンフー映画にはまっていました。ブルース・リーとかにはまっていて、バク転・バク宙をやりたいっていう単純な理由で体操部に入りました。その後深夜に放送していた『少林寺三十六房』という映画を見て本気になりました。すごい校則が厳しい学校で、もみあげも耳の上という決まりだったんですけど、それまでは反発して髪を伸ばしていたんです。でも『少林寺三十六房』を見た次の日にバリカンで先輩に五厘にしてもらって。そこからまじめに体操をやっていました。

柳沢進太郎(G.):そうなの!? 知らない情報が出てきた(笑)。

セイヤ:五厘にしたら、怖い体育の先生にめちゃくちゃ気に入られて。「お前やったな!」みたいな(笑)。そこから学校生活も楽しくなりましたね。実は2年までは学校を辞めたいと思っていました。でも「自分が変わらなくちゃいかんわ」と思って髪を刈ったんです。

進太郎:僕は逆で、1年までバスケ部で、中学から結構まじめにバスケを続けてきたんですけど、バンドがやりたくなっちゃって辞めました。そこからはずっと毎日友達の家で演奏することが楽しかったから、部活を辞めて良かったパターンです。

学生時代の恋愛は今しかできない!

――そんな高校生活を送られていた皆さんですが、高校生の時の経験が今につながっていると感じることはありますか?

牧:部活などを続けることで、忍耐力はついたかなと思いますね。僕はちゃんとギターを触ったのが高3のバスケ部を引退してからで、本格的にやり出したのは大学に入ってからなんです。大学に入ってギターをやるのって結構遅いと思うんですよ。それこそ当時の僕より、高校で軽音部に在籍している子たちのほうがうまいと思います。

そこですごく悔しい思いをしたんです。軽音部に入っていたやつらに技術では絶対に追いつけないから。なので「コードを覚えよう」と思って、曲を作る方向に転換したんですね。少ない知識の中でも限られたものを使うことによって自分の経験値を上げていくことができました。「すぐ諦めない」という考えは、高校時代に感じた経験からきている気がします。


――高校生に向けてメッセージをお願いします。

プリティ:10代のときに好きなものって多分一生好きだと思うので、自分が好きなものはそのまま持って頑張ってください。

牧:恋愛したほうがいいよ。大人になると学生時代の恋愛ってできないんで。制服デートとかしたかったな。

プリティ・セイヤ・進太郎:したかった!


――していないんですか?

プリティ・セイヤ・進太郎:していないです。

牧:僕も……。

セイヤ:してたな(笑)。

牧:下校のとき途中まで帰るくらいしかないです。そのまま遊びに行ったりはしなかったですね。そういうのは今しかないぞ、と。

セイヤ:彼女をつくるときはバニラズのCDを持って行けば多分付き合えると思うんで、バニラズ聞いておけば間違いないよ。

牧:ライブに誘うとかね。「いいライブがあるよ~」って。

セイヤ:女の子を誘うときはバニラズのライブに来いと。

全員:任せろ!(笑)

進太郎:自分の好きだなと思った勉強だけは頑張ったほうがいいと思います。僕は特に英語とか国語が好きなんですけど、高校の時にもっと勉強しておけばよかったなと思うので、そう思わないように好きだなってちょっとでも思ったら頑張ってもらいたいですね。



学園祭ライブでは、学生だった頃を思い出して若返った気持ちになれるとお話してくださった皆さん。ライブでも客席に飛び出したり、「叫び足りない!」とシャウトしたり、終始パワーがあふれる演奏を見せてくれました。

皆さんも気になる学校の学園祭に行った際には、ゲストライブにも足を運んでみてはいかがでしょうか。

【取材協力】go!go!vanillas

牧 達弥(vo/g)、長谷川プリティ敬祐(ba)、ジェットセイヤ(dr)、柳沢 進太郎(g)の4人からなる新世代ロックンロール・バンド。
さまざまなジャンルを呑み込んだオリジナリティ豊かな楽曲で聴く人を魅了し、ライヴでは強烈なグルーヴを生み出す。
2019年1月にシングル『No.999』のリリースが決定。4月にはZepp東名阪3会場にて「LIVE! TO \ワー/ RECORDS feat. go!go!vanillas」も開催となる。
音楽ルーツへのリスペクトにとどまらず、常に変化・革新をし続ける。

<ニューシングル『No.999』>
2019.01.23 release!!
■9,999枚完全限定生産盤(CD+DVD):VIZL-1472 ¥1,999+税
■通常盤(CD):VICL-37441 ¥999+税

<「LIVE! TO \ワー/ RECORDS feat. go!go!vanillas 〜新曲大解禁〜」>
4月14日(日) Zepp Tokyo(ワンマンライブ)
4月21日(日) Zepp Osaka Bayside(ワンマンライブ)
4月28日(日) Zepp Nagoya(ゲスト有)

go!go!vanillas オフィシャルHP:https://gogovanillas.com/