ハンドル(kmatija/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

 

昨年6月、神奈川県大井町高速道路で、あおり運転を受けて停車させられた一家4人の乗るワゴン車に、大型トラックが追突して夫婦が死亡し、娘2人が怪我を負った事故。

14日、横浜地裁が自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われた石橋和歩被告(26)に懲役18年の判決を言い渡したことが報じられた。

 

■懲役23年求刑、弁護側は無罪主張

報道によれば、横浜地裁で行われたこれまでの裁判員裁判で、検察は「危険な妨害運転を繰り返した執拗で悪質な犯行」だとして、懲役23年を求刑。

一方、石橋被告の弁護士は「被告が車を停めた後で事故が起こっているため、運転中の行為を処罰する危険運転の罪は適用できない」として、無罪を主張していた。

 

■裁判長「停車後の事故でも適用する判断」

14日の判決で横浜地方裁判所・深沢茂之裁判長は「停車した後の事故についても危険運転致死傷の罪を適用する」と判断し、石橋被告に懲役18年を言い渡した。

期日には41席の傍聴席に対し682人の希望者が殺到し、倍率は16倍を超えたという。

■「悔しい」「司法の限界か…」

注目を集めていた石橋被告への判決を受けて、ツイッターや『Yahoo!ニュース』では「量刑がかるすぎるのではないか」といった声が相次いでいる。

「まじめな一家を恐怖に晒し殺しておいて44歳で釈放とは。目の前で両親殺されたんだよ! 子供たちは! どっちも不幸みたいな事故でなく、故意に恐怖を味あわせて殺したんやで!」

 

「18年…。薬物もそうだけど、更生プログラムを受けることを法で義務付けしてほしい。誰を救うための裁判や法律なのか…」

 

「懲役18年は刑が軽すぎる。反省を知らないであろうこの被告が40過ぎに出所したら、ますます危ない。こんな馬鹿な男のせいで、両親を一度に亡くした子供たちのことを考えると、税金で生かしておくのが悔しい。ご両親は戻ってこない」

 

「今の法律の限界かな。でも検察も裁判員も裁判官も限界まで頑張ったと思う」

 

中には、停車させた後の事故に「危険運転致死傷罪」を適用するなど、裁判官や裁判員らの判断に「これが限界なのでは」との声も。

 

■多くの人があおり運転の被害に…

しらべぇ編集部が全国の20~60代の男女1,328名を対象に「あおり運転を受けたことがある」人の割合について調査を実施したところ、全体で35.0%もの人が該当した。

あおり運転」などという常軌を逸した危険行為に興じる人間が、ごく身近に潜んでいる可能性を示唆する、末恐ろしい結果である。

目の前で両親を亡くした子供たちのことを思うと、いたたまれない。危険運転が撲滅することを切に願う。

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(文/しらべぇ編集部・あまぐりけいこ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2017年11月17日~2017年11月20日
対象:全国20代~60代の男女1,328名(有効回答数)

東名あおり運転事故、男に懲役18年判決 「40代で釈放か」「両親殺されたのに」