人はなぜ走るのか。それは生きるためでも、自分を見つけるためでもない。……ダイエットのためだ。そんなことを言っていると、ランニングが好きな人に怒られそうだけど、正直なところ最初は健康のために走り始めたという人が多いのではないだろうか。

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走るのは習慣になってしまえば苦ではなくなるものとはいえ、それでもモチベーションが上がらない日だってある。そういう日は音楽に頼ってやる気を出すのも、ひとつの手段だ。

2018年12月6日、スポーツ用ワイヤレスイヤホンを展開する『Jaybirdジェイバード)』から新製品TARAH PRO(タラ プロ)』(2万1470円)が発売された。ウルトラマラソンにも対応する大容量バッテリーや防水・防汗性能、スポーツ用イヤホンの概念を覆すような高音質が魅力のプロダクトに仕上がっている。

100km走っても充電が切れないバッテリー持ちの良さ

フルマラソン(=42.195km)以上の距離を走る「ウルトラマラソン」。その中でも、数々の大会の基準となっている100kmの制限時間「14時間」に対応すべく、本製品は2時間の充電で14時間の連続再生を実現している。

もちろん一般的な市民ランナーにとって、ウルトラマラソンのような長距離を走る機会は少ないだろう。しかし日々のランニングで使用するアイテムだからこそ、面倒な充電な手間を減らせることは大きなメリットになるはずだ。また5分間の急速充電で2時間の再生も可能だから、もし充電を忘れてしまってもすぐに走り始められるのがありがたい。

“走る”に特化した製品設計

スポーツ用イヤホンに欠かせない防水性能についても、『TARAH PRO』は圧倒的な性能を誇る。水深1mに30分間入れていても浸水しない「IPX7」という基準があるが、これは真水での試験のため、汗などの塩分や油を含んだ水には十分な効果を発揮しないこともある。

しかし本製品は「IPX7」の防水性能だけでなく、防汗性能も有した本格派のスポーツ用イヤホンだ。思う存分に運動して、汗をかいた後はきれいに水で洗って清潔な状態を保ちたい。

一般的なイヤホンとスポーツ用イヤホンの違いは、ランニング中の操作性にも見受けられる。『TARAH PRO』のイヤホンヘッドにはマグネットが内蔵されており、走っている途中でイヤホンを外したくなったらネックレスのように首から下げられるスナップロック仕様。さらにマグネットで固定したら自動で音楽を一時停止してくれるから、バッテリーの節約にも繋がる。

たしかに実際に使ってみると便利な機能ではあったが、『TARAH PRO』のイヤホンヘッドが重いためか、走っているときに胸元で跳ねて少し邪魔に感じた。この点は次回作の進化に期待したいところだ。

イヤーピースについては、シリコン製の外皮にジェルが包まれている“イヤージェル”が採用されており、非常に耳当たりが良い。イヤーフィンと一体型になっているからランニング中でも外れにくく、安定感も抜群。

肌触りに優れたファブリックケーブルを使用している。

少し変わった設計なのが、イヤホンヘッドが回転すること。これは一般的な装着方法「アンダーイヤー」、ケーブルを耳の上から回して装着する「オーバーイヤー」のふたつの方式に対応するためである。

またオーバーイヤーで装着するとき耳の後ろに沿うように、リモコンに丸みを持たせたデザインとされているのも『TARAH PRO』がランナーファーストに設計されている証といえるだろう。

スポーツ用イヤホンの概念を変えるサウンド

ここまで数々の特長を紹介してきたが、そうは言っても『TARAH PRO』は“イヤホン”だ。サウンドが悪ければ耳への負担やストレスとなり、ランニングに集中しにくくなってしまう可能性もある。しかし本製品は、日常使いにも遜色ないほどの見事なサウンドを実現している。スポーツ用イヤホンに高音質を求めるのは難しいのでは……なんて考えている人にこそ、ぜひこの音質を体感していただきたい。

専用アプリを使えば、イコライザー機能を使って自分好みの音質に調整もできる。「重低音を響かせる」・「エクステンデットリスニング」などのプリセットが用意されているだけでなく、自分の聴覚に合うように最適なカスタムを簡単に行えるモードまで搭載されているのだ。

カラー展開は3種類。すでにリリースされている「BLACK/FLASH」に加えて、「MINERAL BLUE/JADETITANIUM/GLACIER」の2色が2019年1月以降に発売される。

関連サイト
TARAH PRO

textコバヤシユウタ(編集部)
(d.365

掲載:M-ON! Press