第22回日本ホラー大賞で<読者賞>を受賞し、累計発行部数35万部を超えた織守きょうやの小説「記憶屋」が、このたび実写映画化されることが決定。主人公をHey! Say! JUMP山田涼介が、ヒロインを芳根京子が演じることが発表された。

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本作は人の「記憶」をめぐるヒューマンラブストーリー。大学生の吉森遼一は、年上の恋人・澤田杏子と幸せな日々を送っていたが、プロポーズをした翌日から連絡が取れなくなってしまう。数日後に杏子に再会できた遼一だったが、彼女は遼一の記憶だけがなくなっていた…。にわかには信じることができなかった遼一は、都市伝説的な“記憶屋”がいることを知り、幼なじみの河合真希らとともに調べていくことに。

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17)と『鋼の錬金術師(17)で第91回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞に輝いた山田は、愛する人が自分だけの記憶を失った事実に戸惑いながら、消えた記憶の真実に触れる遼一という繊細な主人公に挑み、『今日も嫌がらせ弁当』(2019年夏公開)や『峠 最後のサムライ』(2020年公開)など話題作への出演が相次ぐ芳根は、幼なじみとして遼一と一緒に“記憶屋”探しを手伝い、遼一への想いを胸に秘める真希を演じる。2人の役柄は広島出身という設定で、全編広島弁でのセリフに挑戦するとのこと。

また、遼一の元恋人・杏子を演じるのは『鋼の錬金術師』で山田と共演し、NHK連続テレビ小説べっぴんさん」では芳根と姉妹役で共演した蓮佛美沙子。そして遼一の大学の先輩で弁護士の高原智秋役には『空母いぶき』(2019年公開)も控える佐々木蔵之介。人気・実力・勢いすべて揃った俳優たちのアンサンブルに期待はふくらむばかりだ。

メガホンをとるのは『僕だけがいない街(17)や『春待つ僕ら』(公開中)など、ジャンルを問わず緻密なヒューマンドラマを描くことに定評のある平川雄一朗監督。『記憶屋』は12月よりクランクインし、2019年1月下旬にクランクアップ予定。公開は2020年を予定している。続報に期待したい。

<キャスト・スタッフコメント>

山田涼介(吉森遼一役)

角川ホラー文庫から出ている小説が原作ですが、そこには“怖さ”ではなく、“切なさ”や“人を想う気持ち”が交じり合う普遍的な世界が描かれています。原作は漫画にもなっており、さらに実写化ということで、観ていただけると『記憶屋』の世界観をより理解していただけると思います。芳根さんと佐々木さんとは初共演、蓮佛さんとは2度目の共演ということで、みんなで力を合わせながらこの不思議な世界観を創っていきたいなと思います。愛に切なさに優しさに寄り添っていただけると思います!」

芳根京子(河合真希役)

「自分にとって挑戦の年だった2018年の締めくくりに、平川組で『記憶屋』の撮影に臨めることがとっても嬉しいです。そして今回初めてご一緒させて頂く山田さんにリードしてもらいながら、遼一を幼馴染みとして側で支え、複雑な気持ちを胸に抱える真希という無邪気な女の子を通して、自分なりに沢山悩みもがきぶつかってこの作品を皆さんの記憶に残る一本にできるようがんばります。そして、蓮佛さんと『べっぴんさん』ぶりの共演、とても嬉しいです!姉妹から、恋の矢印が交錯する複雑な関係へと変わりました。いろんな経験をして成長できた姿を見せられたら、と気合が入ります。また、今まで同じ作品に参加させていただいてましたが、一緒にお芝居をしたことがなかった佐々木蔵之介さんと、やっと直接お会いできるのもすごく楽しみです」

●蓮佛美沙子(澤田杏子役)

「幸せだった日々から一転、大好きな人のことを全て忘れてしまった杏子。なぜ忘れてしまったのか、そこに在る理由やそれまでの幸せな日々、そして忘れてしまってからの微妙な関係性を、ひとつひとつ零さず丁寧にすくい上げていけたらなと思っています」

佐々木蔵之介(高原智秋役)

「家族と囲んだ食卓、友達と笑い合った放課後、焦がれていたあの人の横顔、故郷の風景...この映画には、誰もの心に刻まれた、美しくあたたかい、時には切ない“記憶”が登場します。皆さまの心にそっと寄り添ってくれる優しい映画になってくれればと思います」

●織守きょうや(原作者)

「制作陣の方々が『記憶屋』を映画にしたいと思ってくださったことが、まずとても嬉しいです。映画という媒体には、小説とはまた違う強みがあります。原作小説を読んでくださった方にも、未読の方にも、楽しんでもらえる映画になりますように。私も、楽しみに完成を待ちたいと思います」(Movie Walker・文/久保田 和馬)

山田涼介、芳根京子ら実力派キャストが勢ぞろい!