岡田将生主演のドラマ「昭和元禄落語心中」(NHK総合)が12月14日、最終回を迎えた。落語とともに生き、大往生を遂げた“天才落語家”八代目有楽亭八雲。その生涯を演じきった岡田に、SNSでは驚きと称賛の声があふれている。(以下、ネタバレがあります)

【写真を見る】最終回の名シーン!“与太郎”を優しく見守る、菊比古(岡田)・助六(山崎)・みよ吉(大政)!!泣ける…

昭和元禄落語心中」は、雲田はるこの同名漫画を原作としたヒューマンミステリー。昭和の落語界を舞台に、主人公の八代目八雲をはじめ、芸の世界に身を投じた人々の生きざまを描く。

■ 死神からの解放、そして小夏と和解

第9回、与太郎(三代目助六/竜星涼)との親子会の高座で倒れ、病院に運ばれた八雲。最終回では回復し、廃業した寄席の高座にひとり座っていた。

思い出の詰まった高座でひとり、最後の「死神」を演じた八雲。すると、客席から「よっ!八代目」の声が飛んだ。助六(山崎育三郎)の亡霊だった。

助六は死神となり、八雲を連れていこうとする。「情にほだされる。それがお前さんの、一番深え業だ。最後ぐれぇ、手前できっちり落とし前つけな」。業火燃えさかる中、死神に抱き寄せられ恍惚とした表情を浮かべる八雲…だが、八雲は踏みとどまった。与太郎や小夏(成海璃子)を見捨てることはしなかった。

生者としての八雲のラストシーンは、桜散る縁側での小夏との穏やかな時間。ラジオから聞こえる与太郎の「野ざらし」を聞きながら、八雲は助六とみよ吉への思いを「アタシの味気ない人生に色を与えてくれた二人。永遠に手が届かない二人」と打ち明け、穏やかにほほ笑んだ。

愛する者に先立たれ、そのたびに“見捨てられる人生”を嘆いてきた八雲。人生の最後でとうとう生きる人間と心を通わせ、業を受け入れた。

■ 年齢重ねた落語シーンに「驚いた」の声

初回放送後から、原作ファンやアニメ版ファンの間でも「ドラマ版もすごい」「名作の予感」の声が上がっていた同作。八雲(菊比古)や助六、与太郎落語家として成長していく姿に心打たれるファンが続出。妖艶な魅力を湛えたみよ吉役の大政絢にも称賛が集まった。

中でも10代の前座・菊比古時代から生涯を閉じるまでを演じきった岡田に、視聴者からはSNSなどで称える声が殺到!SNSでは「若い頃の美しさ、年を重ねてからの鬼気迫る色気…岡田将生さんの演技に驚きしかない」「老け役の凄みと色気。目が離せなかった」「大河ドラマなみの余韻」「岡田将生の代表作になったと思う」「大好きな作品になった」といった声が踊る。

「年齢が上がるにつれ声も落語も変わっていくのに驚いた」「年を取ってからは『死神だよ』の一言だけで寒気がした」など落語シーンへの称賛や、「老けメイクのレベルの高さにも驚かされた」といった声も。八代目八雲の人生を生ききった岡田と名演を支えたスタッフに、惜しみない喝采が送られている。

■ 最後は3人で…夢のようなエピローグにファン「泣けた」

現世のしがらみから解き放たれ菊比古の姿に戻った八雲は、冥土で助六・みよ吉と再会。エピローグは、九代目八雲を襲名した与太郎の高座を並んで聴く3人の姿が印象的だ。

若く美しい姿のままの3人が穏やかな表情を浮かべ落語に耳を傾けるラストシーンには、壮絶なドラマを見続けてきた視聴者から「泣けた。ただただ泣けた」「温かく爽やかなラスト。ありがとう」という感謝の声があふれた。

昭和元禄落語心中」は、オンエアから2週間はNHKオンデマンドの「見逃し番組」で、その後は「特選ライブラリー」で視聴可能。また、2019年3月20日に番組Blu-ray BOXとDVD BOXが発売される。本編のほか、特典映像としてメイキングやインタビュー、「岡田将生×石田彰 昭和元禄落語心中 ドラマとアニメW八雲対談」の未公開部分を含むロングバージョンが収録される。(ザテレビジョン

鬼気迫る演技を見せた岡田将生に称賛の声! (C)NHK