リーガエスパニョーラ第16節、バジャドリーvsアトレティコ・マドリーが15日に行われ、アウェイアトレティコが3-2で勝利した。

▽首位のバルセロナを勝ち点3差で追う3位のアトレティコは今節、12位のバジャドリー(勝ち点20)という曲者と対戦。前節のアラベス戦で快勝もチャンピオンズリーグ(CL)のクラブ・ブルージュ戦ではゴールレスドローに終わり、首位通過を逃したアトレティコリーグ4位の失点の少なさを誇るバジャドリー戦に向けては先発4人を変更。モンテーロ、トーマスに代えてフィリペ・ルイスとサビッチが最終ラインに入り、レマルとジェウソン・マルティンスに代えてコレアとカリニッチが起用された。

▽試合序盤にサウールのシュートで相手ゴールに迫ったアトレティコだが、その後は相手の粘り強い守備に苦戦を強いられ、なかなか決定的なシーンを作れない。逆に相手のロングカウンターから幾度か自陣深くまでボールを運ばれる。

▽それでも、持ち味の堅守で決定機を許さないアウェイチームは26分、ハーフウェイライン付近での競り合いを制してショートカウンターに転じる。ボックス手前右でコレアから短いパスを受けたグリーズマンがグラウンダーの丁寧なラストパスをゴール前に入れると、これに反応したカリニッチがGKの股間を抜くシュートを流し込み、リーグ戦2試合連続ゴールとした。

▽その後、前半終盤にかけてはホームのバジャドリーが押し返していく展開に。38分と39分にはいずれも左サイドを崩してオスカル・プラノ、ウナルとゴール前で続けて決定機もシュートを枠に飛ばせない。

▽すると、前半終了間際のアディショナルタイム1分にはアトレティコグリーズマンのミドルシュートで相手DFのハンドを誘い、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による検証の結果、PKを獲得。これをキッカーのグリーズマンが冷静に決め切り、カリニッチに続く2試合連続ゴールを記録すると共に自身のプリメーラ通算300試合目に花を添えた。

▽迎えた後半、2点を追うホームのバジャドリーが開始直後に決定機を作る。48分、相手陣内で得たFKの場面でウナルがゴール前でヘディングシュートもGKオブラクの好守に遭う。直後にはDFサビッチの不用意なクリアがゴール右上隅に向かうが、これは再びオブラクにはじき出された。

▽後半に入って防戦一方の展開が続くアトレティコは57分、ミチェルの左CKをF・カジェロに打点の高いヘディングで合わされ、1点を返されてしまう。この直後にはフィリペ・ルイスを下げてトーマスを投入し、左サイドバックにサウールを回す。だが、63分には再び相手のCKからゴール左でウナルに頭で折り返されると、これがサウールに当たってコースが変わりゴールネットに吸い込まれ、不運な形から同点に追い付かれてしまった。

▽これでゴールが必要となったアトレティコはカリニッチ、コレアを下げてビトロ、ジェウソン・マルティンスとより個での打開を図れるドリブラーをピッチに送り込む。すると80分、右CKの流れからゴール前で混戦を作ったアウェイチームはサビッチがゴール左に流したボールをグリーズマンが左足のシュートでファーポストへ流し込み、貴重な勝ち越しゴールを奪った。

▽今度こそ逃げ切りたいアトレティコはボックス内でのハンドがVAR対象にならないなど幾つかの幸運にも恵まれたこともあり、何とかバジャドリーの反撃を最後まで凌ぎ切って3-2の勝利。今季苦手とするアウェイゲームで勝ち切ったチームはリーグ連勝を飾っている。

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